韓国石油公社、英 Dana Petroleumを買収へ

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韓国石油公社(KNOC)は8月20日、英国の原油探査会社Dana Petroleumに対するTOBを発表した。

KNOCがDanaの株主に提案した株式の取得価格は1株18ポンドで、6月30日(下記の前回のアプローチの前日)の株価終値に比べ60%のプレミアムとなっている。今回の発表で株価は6%アップし、17.93ポンドとなった。

可能ならば全株式を取得する意向で、普通株と転換社債を全て買収した場合、買収金額は18.7億ポンド(約2,487億円)に達する。ロンドン証券取引所での公示当日、Dana株主の48.62%から売買意向書の提出を受けた。

KNOCは今年6月にも16.7億ポンドでDana買収を試みたが、経営陣が「北海油田探査の成功が会社評価に反映されていない」と反発したため、交渉が不調に終わっていた。

Danaは株主に対して、なんら行動を取らないよう、伝えた。827日に最新の実績を発表する。

付記

韓国石油公社は9月24日、「Danaの株主らから、64.26%の支持を取り付け、これをロンドン証券取引所に報告した」と明らかにした。

英公正取引委員会は前日、石油公社がDanaの買収に成功する場合、これを承認すると発表した。
英エネルギー省も同日、石油公社によるDana買収を承認した。

石油公社は、提案の受け入れ期間を延長し、石油公社の買収提案をいまだ受け入れていない株主らに対しても、引き続き株の売却を促す計画で、75%を超える提案の受け入れを取り付けることになれば、Danaの上場を廃止する計画。

Danaは昨年現在で、英国領海、アフリカ北西部など14カ国、36地区(下図)で日産53千バレルの原油を生産している。
本年8月にはPetro-Canada Netherlandsを328百万ユーロで買収し、原油埋蔵量3,100万バレルの北海のオランダ鉱区も確保した。

カナダ政府は1990年に国営石油会社のPetro-Canadaの民営化を発表、順次売却し、政府は19%を保有した。しかし、それも2004年に売却した。
Petro-Canadaは2009年8月にカナダのSuncor Energyと統合し、Suncor Energy100%
子会社となっている。

Petro-Canada Netherlandsは、Petro-Canada2002年にドイツのVeba Oil & Gasの石油・ガス事業の大半を買収したうちの一つ。

Dana Petroleumの拠点 (Petro-Canada Netherlandsを除く)

 

KNOCでは「Danaの買収に成功すれば、韓国の原油の自主開発率が9%から10.7%に高まる。海外での石油開発拠点も旧ソ連北海、アフリカへと拡大する」と指摘した。

2010年6月、韓国石油公社がカザフスタンの北西部アクチュビンスク州にあるAda鉱区で原油生産を開始した。
Ada鉱区の原油埋蔵量は推定3,570万バレルで、韓国石油公社が40%の株式を保有し、操業を担当している。
ほかにLG商事が35%、カザフスタンのVertom International が25%を保有している。






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