第1四半期決算がほぼ出揃った。営業損益と当期損益の対比(3年間)を行った。
各社とも2009年1Qの業績を上回っており、赤字から大幅黒字に転換した会社が多い。
前々年(2008年1Q)の業績を上回る会社も多い。
問題は、下期もこの好調が続くのかどうかである。
既報の通り、三菱ケミカルは上期予想は上方修正したが、通期予想は「補助金打ち切りに伴う自動車減産の影響や、米国や中国の経済環境が心配」として据え置いた。
エコカー補助金制度は予定通り9月末で終了するが、予算枠(約5837億円)を使い切れば終了する。
8月9日現在の残高は約944億円で、8月に入り1日25億円程度の申請のため、9月末までに終了する可能性がある。
トラックやバスなど事業用自動車向けのエコカー補助金は期限を9月末としていたが、予算枠(304億円)を使い切った時点で終了することとなっており、8月2日時点で302億円に達したため、8月3日午後5時で交付申請受け付けを終了した。なお、家電エコポイントは2010年12月31日までとなっている。
また、住宅エコポイントは2010年12月31日までとなっていたが、国土交通省は最長で1年延長する方針とされている。
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営業損益
当期損益
三菱ケミカルホールディングスは営業損益では信越化学より多いが、当期損益では信越の下となっている。
これは、両社の税率は同じであるが、信越化学に移転価格税制による税金の還付があったことと、三菱ケミカルの連結損益には少数株主持分が大きいことが理由である。
営業
損益経常
損益税引前
損益税 金 税金
還付純利益 少数
株主
持分当期損益 信越化学 361 390 390 135 -107 362 5 357 三菱ケミカル 608 598 543 189 354 109 245
なお、積水化学の当期損益が-30億円となっているが、上半期予想は+60億円となっている。
(営業損益は第1四半期の+9億円に対し、上半期予想は+175億円)
第2四半期に、住宅と高機能プラスチックの利益の大幅増を見込んでいる。
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