BP、メキシコ湾の水質検査に新兵器採用

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BP825日、メキシコ湾の水質検査のため、Wave Gliderという新兵器を使用すると発表した。

Wave GliderSilicon ValleyにあるLiquid Robotics が開発したもので、波を推進力にする無人の船で、エレクトロニクス用には2枚の太陽パネルを利用する。

錨で固定せず、ソフトウエアの操作で、一定箇所に留まることも、ある場所から他の場所に移動することも出来る。

常時収集するデータは人工衛星を通じて送信する。

収集できるデータは次の通り。
・水質:水中で乳化、分解、分散した油、植物プランクトン(クロロフィル)、
     色素体溶存有機物(CDOM)、その他
・水中動物の音声
・天候、海水温度

まず、825日に2船を投入、油井と海岸の間で水質を調査、9月に更に2船を投入して、調査海域を広げるとともに、動物の音声など調査項目も増やす。

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流出事故対策本部のアレン本部長は8月19日の会見で、Bottom kill が予定より数週間遅れ、9月上旬以降になるとの見通しを明らかにした。圧力テストのほか、油井の上部に設置されていたが、故障して原油やガスの噴出を防げなかったBOPを取り外して交換し、事故原因の究明に役立てる作業などを行うため。

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ウッズホール海洋生物学研究所などの研究チームが、メキシコ湾の原油流出が起きた油井付近で、原油成分の濃度が高い巨大な水塊を見つけた。水塊は水深約1キロのところで長さ35キロ以上、厚さ200メートル、幅2キロに及んだ。
今回見つかったような水塊が広範囲にあるとすると、原油の消失に時間がかかることになる。

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BPは原油流出事故の補償コストをカバーする200億ドルの基金Gulf Coast Claims Facility (GCCF)を創設、当初の予定を早め、8月9日に最初の30億ドルを払い込んだ。

これまで個人や企業に対する補償支払いはBPが行っていたが、8月23日からは基金が行う。政府に対する補償支払いは従来どおりBPが行う。

8月23日までの支払額は399百万ドルとなった。
コンタクトがあったのが166千件、請求が154千件、うち支払いが127千件となっている。

      


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