メキシコ湾油井封鎖作業の状況

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BPは油井の完全封鎖に向け、作業を行っているが、現在順調に進んでいる。

2010/8/2  BP、油井完全封鎖へ

8月3日午後3時にキャップからの掘削泥水の注入が始まり、8時間後に終えた。

異常が見られないため、5日9時にキャップからのセメントの注入を始め、午後2時に終了した。
現在、その後の状況をモニターしている。

これで井戸の上部からの封鎖作業が終わり、天候にもよるが、8月中旬に井戸の底部にリリーフ井戸からセメントを流し込み、井戸を上下から封鎖する。

       付記

圧力テストが8月12日遅くに完了し、井戸が封鎖され、油層との接続が切れたことが分かった。

井戸の底部にリリーフ井戸からセメントを流し込み、下から封鎖する "bottom kill"については、実行すれば下からの圧力で上部のセメントのプラグが壊れ、井戸に閉じ込められている約1,000バレルの原油が流出する可能性があることが分かった。

技術者がこれへの対応策を検討し、"bottom kill"実施が決まった。

付記

流出事故対策本部のアレン本部長は8月19日の会見で、Bottom kill が予定より数週間遅れ、9月上旬以降にな るとの見通しを明らかにした。圧力テストのほか、油井の上部に設置されていたが、故障して原油やガスの噴出を防げなかったBOPを取り外して交換し、事故原因の究明に役立てる作業などを行うため。

なお、ウッズホール海洋生物学研究所などの研究チームが、メキシコ湾の原油流出が起きた油井付近で、原油成分の濃度が高い巨大な水塊を見つけた。水塊は水深約1キロのところで長さ35キロ以上、厚さ200メートル、幅2キロに及んだ。
今回見つかったような水塊が広範囲にあるとすると、原油の消失に時間がかかることになる。

付記

BPは原油流出事故の補償コストをカバーする200億ドルの基金Gulf Coast Claims Facility (GCCF)を創設、当初の予定を早め、8月9日に最初の30億ドルを払い込んだ。

これまで個人や企業に対する補償支払いはBPが行っていたが、8月23日からは基金が行う。政府に対する補償支払いは従来どおりBPが行う。

8月23日までの支払額は399百万ドルとなった。
コンタクトがあったのが166千件、請求が154千件、うち支払いが127千件となっている。

 


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