2006年12月30日に広西チワン族自治区欽洲市でPetroChinaが70%、Sinopecが30%出資のJV「PetroChina広西石油化学」の10百万トンの製油所の鍬入れ式が行われた。
PetroChinaが欽州市に1千万トンの製油所を、Sinopecが近くの同自治区北海市に800万トンの製油所を、それぞれ計画したため、NDRCが重複投資を恐れ、共同投資を勧めたもの。
2007/1/17 PetroChina と Sinopec の初の合弁製油所が着工
原料の原油はPetroChinaが出資しているスーダンの原油を輸入する計画のため、PetroChinaが70%出資となった。
しかし、当時からSinopecが独自に製油所を建設するだろうとの観測が行われていた。
実際にSinopecはJVから離脱、両社が別々に製油所を建設することとなった。
ーーー
PetroChinaは9月9日、欽州市の欽州港工業区で新しい製油所をスタートさせた。
153億人民元を投じたもので、製油所能力は年産1千万トン。PetroChina広西石油化学が運営する。
原油は主に、PetroChinaが権益を有するスーダンからの輸入品を使用する。
製品はガソリン、ディーゼル、LPGなどのほか、PPとBTXを含み、中国東南部の市場に供給される。
同社は製油所の完成前に化学品のプラントを完成させた。
能力はPPが20万トン、ベンゼン10万トン、トルエン10万トン、キシレン50万トンとなっている。
ーーー
Sinopecは2008年12月に北海市の鐵山港でPPプラントと製油所移転の建設開始の式典を行なった。
Sinopecは北海市の市内に年産60万トンの小規模製油所を持っている。
しかし、現在の製油所が小規模であり、かつ環境問題もあるため、市内から40km離れた新立地に200万トンの接触分解設備、300万m3の原油貯蔵設備などとともに、PP 20万トンプラントを新設するというものであった。
その後、SinopecはPetroChinaとのJV計画から撤退、新立地の製油所能力を800万トンに引上げた。
これは現在建設中。2012年にスタートする予定で、この時点で北海市の市内にある既存の製油所は廃棄される。
なお、Jettyと30万トンの原油ターミナルが沖合い50kmの Weizhou Island に作られ、鉄山港の300万m3のタンクと海底パイプラインで結ばれる。
更に、北海ー南寧間の製品のパイプライン、鉄山港と広東省湛江市と結ぶ原油のパイプラインを建設する。
目次、項目別目次
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。
各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。
コメントする