BPは10月25日、本年3月にDevon Energy から買収したメキシコ湾の深海で操業中の4つの原油・ガス田の権益を、丸紅に650百万ドルで売却することで合意したと発表した。2011年初めに取引完了の予定。
売却対象は以下の通り。
・Garden Banks 地域のMagnolia原油・ガス田(ConocoPhillipsが運営)の25%の権益
・Atwater Valley 地域の Merganserガス田(Anadarkoが運営)の50%の権益
・Nansen 原油・ガス田(Anadarkoが運営)の50%の権益
・Mississippi Canyon 地域の Zia 原油・ガス田(BPが運営)の65%の権益
これらの権益からの生産量は原油換算で日量15千バレル。
丸紅の世界の油田の持分はこれを加えると50千バレルとなる。
BPは2010年3月(事故の前)にDevon Energy から、これら4つの権益と、ブラジル、アゼルバイジャンの資産を70億ドルで買収した。
Devon Energy は2009年11月に、北米の陸上油田に集中するため、メキシコ湾と海外の油田を売却すると発表した。
Devon Energy は、BPへの売却のほか、Apache Corporationにテキサス、ルイジアナ、アラバマ沖の油田権益を10.5億ドルで売却している。なお、BPは本年7月に、Apache Corporationに対し、米国、カナダ、エジプトの石油資産を総額70億ドルで売却する契約を締結したと発表した。
売却対象はテキサス州とニューメキシコ州南東部にまたがるパーミアン盆地の油田、西カナダの天然ガス、及びエジプトの西砂漠油田とEast Badr El-din 油田。
2010/7/22 BP、北米とエジプトの石油資産をアパッチに売却
BPでは、Devon Energyからメキシコ湾の資産を買収した時点で、これら油田が同地域のBPの事業とフィットしないことが明らかで、もっと価値を認める会社への売却を決めたとしている。
また、BPのメキシコ湾の石油事業は同地で最大で、現在の生産量は原油換算で日量400千バレルに達するが、今回の売却は他の事業に影響を与えないとしている。
BPは2011年末までに300億ドルを売却するとしている。これまでの売却は以下の通り。
2010/7/22 BP、北米とエジプトの石油資産をアパッチに売却 70億ドル 2010/8/5 BP、コロンビアの石油関連資産を売却 19億ドル 2010/9/2 BP、マレーシアのエチレン、ポリエチレンJV持分をペトロナスに売却 363百万ドル 2010/10/22 BP、ベネズエラとベトナムの川上事業を売却 18億ドル
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