スペインの石油大手Repsolは10月1日、ブラジル子会社のRepsol Brazilが71億ドルの増資を行い、Sinopecが全量を引き受けると発表した。
Repsol Brazilはラテンアメリカ最大のエネルギー関連私企業で、ブラジル第三位の石油業者。
Santos、Campos、Espiritu Santo Basinsの鉱区(深海の海底の岩塩層の更に下の pre-salt 層に油田がある)を所有しており、Santos basinではPetrobras及び英国の天然ガス生産大手 BG Group(1986年に民営化されたBritish Gas が前身)と並び、開発の中心となっている。
増資後はRepsol が60%、Sinopecが40%の出資となる。
増資により、Repsol BrazilはSantos basinのGuara 油田、Carioca油田などの開発体制がフルに整うこととなる。
Guara油田は採掘可能量が11億~20億バレルと見込まれており、Cariocaも有望と見られている。
Petrobrasは9月23日、Tupi油田等の開発のため、700億ドルの増資を行った。
2010/9/28 Petrobras、700億ドルの史上最大の増資
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中国の石油会社による海外企業買収はSinopecによるスイスのAddax石油の買収(75.6億ドル)が最大だった。
今回はこれに次ぐ規模になる。
2009/9/2 シノペックのAddax買収の余波
また、アルゼンチンでは2010年3月に中国海洋石油有限公司(CNOOC)がBridasの株式50%を31億ドルで購入、現在は、Bridas Energy Holdings 50%/CNOOC 50%となっている。
Bridasはアルゼンチン最大の原油輸出企業でチリ及びボリビアに石油・ガス資産を持つPan American Energyの40%株主で、残り60%はBPが所有しているが、BPはその大半をCNOOCに売却する方向で交渉を進めていると伝えられている。この価値は 90億ドル程度とされている。
2010/8/5 BP、コロンビアの石油関連資産を売却
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