BPは11月2日、第3四半期(7-9月)の決算を発表した。
前期末在庫の影響を除いた税引後損益(当期のコストによる損益)は以下の通り。(単位:百万ドル)
1Q | 2Q | 3Q | 計 | |
Replacement Cost 損益 | 5,598 | -16,973 | 1,847 | -9,528 |
(2009年) | 2,387 | 3,140 | 4,981 | 10,508 |
増減 | 3,211 | -20,113 | -3,134 | -20,036 |
Gulf of Mexico 税前損失 | -32,192 | -7,656 | -39,848 | |
税引後 | -22,189 | -5,099 | -27,288 | |
差引 通常の損益 (Replacement Cost 損益) |
5,598 | 5,216 | 6,946 | 17,760 |
損失のうち引当分(3Q末) | 16,405 |
第3四半期の損益は1,847百万ドルの黒字となったが、原油流出事故の損失7,656百万ドルを含んでいる。
事故の損失は第2四半期に32,192百万ドルを計上したが、油田の完全封鎖の遅れ、浄化や機器撤去の追加費用、対応センターの運営費や弁護士費用などが増加した。
累計の39,848百万ドルは現時点での最も良い見積もりとしているが、罰金や賠償費用が更に膨らむ可能性がある。
2010/8/2 BP、油井完全封鎖へ (米国油濁法、Clean Water Act)
2010/10/20 BP、メキシコ湾原油流出事故で油濁法の損害賠償限度額の権利放棄を言明
なお、事故費用を除いた通常の損益は1-9月で17,760百万ドルとなり、前年の10,508百万ドルを大きく上回っている。
同社はまた、2011年末までに250~300億ドルの資産を売却すると発表しているが、既に140億ドル程度の売却の契約を締結している。
2010/10/25 BP、メキシコ湾の4油田の権益を丸紅に売却
同社では販売損益の改善と資産処分が順調なことで「勇気づけられ」ており、2011年早々に通年の損益状況を勘案して将来の配当復活を検討するとしている。
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三井物産は子会社の三井石油開発(の子会社MOEX)がBPから請求されている費用が1,898百万ドルであることを明らかにした。
これまで明らかになっていたのは次の通り。
Anadarko 25% MOEX 10% 5月分 272百万ドル 111百万ドル 6月分 919百万ドル 368百万ドル 合計 1,191百万ドル 479百万ドル 現状 4,745百万ドル 1,898百万ドル
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