中国商務部は12月28日、2011年上期のレアアースの輸出許可枠を発表した。
それによると、上期の輸出許可枠は14,446トンで31社に割り当てられた。
内訳は、中国系が22社で10,762トン、外資が9社で3,684トン。
商務部はこの日発表の別の文書で、引き続き2011年通年の輸出許可枠を検討しており、上期の輸出許可枠から通年の輸出枠を類推すべきではないと指摘した。
レアアースの輸出許可枠の推移は下記の通り。
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アメリカ通商代表部は12月28日、「非常に懸念している。中国に対しては、すでにわれわれの懸念を伝えているが、今後も働きかけを続けていく」とするコメントを発表した。
付記
中国政府がレアアース産業の業界団体と政府組織の設置を検討していることが分かった。12月28日に中国産業情報部の元高官がフォーラムで明らかにした。
2011年5月に業界団体が設立され、輸出や国際協力の面で業者を支援する。中国鋼鉄工業協会が鉄鉱石価格の交渉をしているのと同じように、海外バイヤーとの価格交渉の先頭に立つ。
同時に、レアアース業界の管理のための政府組織を設置する。
政府はこれまでに、違法採掘の禁止、企業統合の推進、資源・環境保護のための輸出削減など、業界改革のガイドラインを出している。
レアアース分野での国営企業の統合を推進しており、レアアース企業を2015年までに現在の90社から20社に減らす計画。
レアアースの輸出削減に対する米国からのクレイムに対しては、中国はWTOのルールに違反していないと反論している。
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