米司法省、BP原油流出事件で提訴

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メキシコ湾の原油流出事故を巡り、米司法省は12月15日、BPと三井石油開発子会社MOEXなど計9社を相手取って、損害賠償請求訴訟をルイジアナ州ニューオーリンズの連邦地裁に起こした。

ホルダー司法長官は声明で、今回の訴訟は最終ではなく、米国の納税者の費用負担がないよう、刑事、民事の調査を引き続き行うとの考えを示した。

訴えられたのは以下の各社。
 権益保有者
  BP Exploration and Production Inc.
  Anadarko Exploration & Production LPAnadarko Petroleum Corporation
  MOEX Offshore 2007 LLC (三井石油開発子会社) .
 Deepwater Horizon rig
所有&掘削作業
  Triton Asset Leasing GMBH(Transocean 子会社)、Transocean Holdings LLC
  Transocean Offshore Deepwater Drilling Inc.Transocean Deepwater Inc.
 保険会社
  QBE Underwriting LtdLloyds Syndicate

理由としては、油田の安全確保に必要な準備を怠ったこと、油田の状況をチェックする技術を使用しなかったこと、油田を常時チェックしなかっとこと、安全確保のための設備や材料を保持、使用しなかったことを挙げている。

Oil Pollution Actに基づき、被告は政府の回収費用、経済的ロス、環境被害に責任があるとしている。

現在の油濁法の規定では、油濁事故を起こした石油会社の倒産を防ぐため、損害賠償の限度額が定められており、限度額は現在、7500万ドルとなっている。
しかし、BPはこの権利を放棄した。
  
2010/10/20 BP、メキシコ湾原油流出事故で油濁法の損害賠償限度額の権利放棄を言明

加えて、Clean Water Actに基づいて、ペナルティを求めるとしている。

同法では原油の流出量1バレルに対して、1,100ドルの罰金が決められている。
但し、重大な過失による場合は、罰金は4,300ドルとなる。

エネルギー省などの科学者チームは8月2日、今年4月20日以来の原油流出量を490万バレルと発表した。このうち、約80万バレルを回収したとしており、ネット流出量は410万バレルとなる。

付記

三井物産は12月20日、三井石油開発とその子会社を被告とする訴状が2010年12月15日付けでルイジアナ州東部地区連邦地方裁判所に提出されたと発表した。

米国連邦政府が提出した訴状における被告9社のうちの1社とされており、この訴状は、米国油濁法(Oil Pollution Act)に基づく除去費用、経済的な損害及び環境被害の補償、並びに水質浄化法(Clean Water Act)に基づく民事上の制裁金を求めている。
請求額は特定されていない。

このほか、本事故によって生じたと主張される損害の賠償を求める多くの民事訴訟が提起されている。
さまざまな事業、資産所有者及び個人に生じた損害、事故後の清掃作業において化学物質に曝されたこと及び同清掃作業に関連して資産について生じた損害の賠償を求める訴訟で、請求額は特定されていない。


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