中国税関総署は1月10日、2010年の輸出額が前年比31.3%増の1兆5779億ドル、輸入額が38.7%増の1兆3948億ドルだったと発表した。
輸出入とも2008年の過去最高で、輸出額は2009年に続いてドイツを上回り、世界一となったとみられる。
貿易黒字額は1831億ドルとなり、2009年の1961億ドルから7%縮小した。
税関総署は「中国の対外貿易は均衡に向かっている」とし、貿易黒字は縮小傾向にあるとの立場を強調した。
貿易黒字の縮小は、胡錦濤国家主席の訪米を控え、人民元相場の速やかな上昇を求める米国の圧力をかわす1つの材料とはなるが、対米・EU貿易黒字は増加しており、欧米は貿易不均衡の是正を求める圧力を強めそうだ。
国別の輸出額は、EU向けが3112億ドル(+31.8%)、米国向けが2833億ドル(+28.3%)、日本向けが1211億ドル(+23.7%)で、貿易収支は対EUが1428億ドル(+31.5%)の黒字、対米国が1813億ドル(+26.4%)の黒字、対日本が556億ドル(+68.5%)の赤字となった。
12月単月では、輸出が前年同月比17.9%増の1541億ドル、輸入が25.6%増の1410億ドルで、輸出入とも単月での最高額を更新した。
但し、輸出はエコノミスト予想の22.5%増を下回る伸びにとどまり、逆に輸入は同じく24.5%増を上回る伸びを示した。
この結果、貿易収支は131億ドルの黒字となり、黒字幅は前月の229億ドルから大幅に縮小した。
中国人民銀行(中央銀行)は1月11日、2010年末の外貨準備保有高が2兆8473億ドルと、前年末比18.7%増加したと発表した。
外貨準備高は2006年10月に 1兆ドルを突破、2009年4月に 2兆ドルを突破した。
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