Evonik(旧 Degussa)はこのたび、インドでのHPPOプロジェクトに関し、インドのソーダ会社 Gujarat Alkalies and Chemicals Limited (GACL)と覚書を締結した。
EvonikとUhdeが共同開発した過酸化水素法プロピレンオキサイド(HPPO)をGACLが建設し、過酸化水素工場をEvonikが建設するもの。GACLの拠点のインドGujurat 州Dahej に建設する。
ーーー
HPPOはDowとBASFが共同で開発し、過酸化水素についてはSolvayが協力している。
DowとBASFはアントワープでJVでHPPOを生産している。
2009/3/12 ダウとBASFのHPPO法PO生産開始
Dow Chemical はまた、タイのSiam Cement Group (SCG)とのJVの MTP HPPO Manufacturing でHPPO工場を建設している。
2008/6/16 Dow、タイで過酸化水素法PO工場建設
ーーー
Evonikはこれとは別に、Uhdeとの共同開発でHPPO製造技術を開発した。
Evonikは世界第二位の過酸化水素メーカーで、欧州、北米、南米、New Zealand、韓国、南ア、インドネシアで合計年産60万トンの過酸化水素を生産をしている。
同社は2001年にUhdeとの間でHPPOプロセスの独占パートナーシップを結んだ。
Evonikがプロセスや触媒を担当、Uhdeが設計、建設を行うもの。
ドイツのHanau-WolfgangのEvonikの工場にパイロットプラントを設置し、研究を行った。
プロセスは以下の通りで、詳細は下記参照
http://www.uhde.eu/cgi-bin/byteserver.pl/archive/upload/uhde_brochures_pdf_en_10000032.00.pdf
EvonikとUhdeはこの技術を韓国のSKCに供与し、SKCは蔚山に100千トンのHPPOプラントを建設、2008年にスタートした。
SKCは旧称・油公ARCOで、ARCOのPO/SM併産法で180千トンのPOを生産しており、HPPOを加え、POの合計能力を280千トンとした。
なお、Evonikは子会社Evonik Degussa Peroxide Koreaで過酸化水素を製造しているが、2010年11月、SKCはこの子会社に45%出資し、協力関係を強化した。
インドのプロジェクトは韓国のプラントをモデルとする。
ーーー
GACLは1973年にGujarat州政府の Gujarat Industrial Investment により設立された。
同州のVadodaraとDahejに工場を有し、苛性ソーダ、塩素、塩酸、クロロメタン、過酸化水素、その他を生産している。
目次、項目別目次
http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。
各記事の「その後」については、上記目次から入るバックナンバーに付記します。
コメントする