中国のGDP、世界2位に

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中国国家統計局は1月20日、2010年の国内総生産(GDP)が実質で前年比で10.3%伸びたと発表した。
2008年は9.6%、2009年(修正後)は9.2%であったが、3年ぶりに2ケタとなった。

名目GDPは39兆7983億元(5兆8895億ドル)で、日本を抜き、米国に次ぐ世界第2位の経済大国になるのは確実。
(大和総研の試算では、日本の名目GDPは5兆4778億ドル)

第4四半期は前年比9.8%で、エコノミスト予想 9.2%を上回った。(1Q 11.9%、2Q 10.3%、3Q 9.6%)

中国の高成長の原動力は公共事業を柱とする投資で、2010年の都市部の固定資産投資は前年比 24.5%の増となった。(2009年は30.4%)

また、既報の通り、2010年の輸出額は過去最高の1兆5779億ドルで、2009年に続いてドイツを上回り、世界一となったとみられる。

2011/1/11 中国の2010年貿易収支

しかし、国家統計局の馬建堂局長は発表に当たり、次のように述べている。

中国の経済規模が増加し、ランクが上がったことは、改革開放の勢いある活力の現われだ。

しかし、中国の発展モデルは依然として粗放であり、単位GDPあたりのエネルギー消費量、水・資源の消費量はまだ大きく、中国は経済発展の質の向上に向けてまだ多くのことをしなければならない。
また、中国は人口が多く、一人当たりGDPはまだ下位にランクインしている。世界銀行の2009年のデータによると、213の国と地域のうち、中国の一人当たり国民所得は124位だった。

同時に発表された12月消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比 4.6%であった。うち、食品は9.6%で、いずれも11月よりは鈍化した。
CPIは年間では3.3%のアップで、政府の年間目標 3%を上回った。

生産者物価指数(PPI)は年間で5.5%のアップとなった。(12月は5.9%)

インフレ抑制のために中国が人民元の自発的切り上げをするのではないかとの見方が現れている。

 


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