三菱商事、インドネシアでのLNG計画決定

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三菱商事は1月24日、インドネシアのSulawesi島で、同社が主体のDonggi-Senoro LNG(DS LNG)を事業主体とするLNG製造・販売事業(Donggi-Senoro LNG project)の最終投資決定をしたと発表した。総投資額は約28億ドルとなる。

このプロジェクトは東南アジア最大の天然ガス資源国で世界第3位のLNG輸出国であるインドネシアでのBontangPT Badak NGL)、ArunExxonMobil)、Tangguh(後記)に次ぐ第4LNGプロジェクトで、三菱商事にとってはTangguhに次ぐ2つ目のLNG計画である。

また、当初から三菱商事が計画を主導、完工後はプラント操業の主役を担うという本邦企業初の試み。

付記
三菱商事は1月31日、インドネシア民間最大手エネルギー会社であるMedco Energy Internationalより、同国中部Sulawesi州に位置するSenoro-Toili天然ガス鉱区権益を20%保有するTomori E&Pの全株式を260百万米ドルで取得したと発表した。
これにより、同社はDonggi-Senoro LNGプロジェクトの上流から下流にわたるLNGバリューチェーンへの関与を通じてプロジェクトの一体運営を行う。

PT. Donggi-Senoro LNGの概要は以下の通り。

事業内容 LNG製造・販売
設立 2007年12月28日
株主構成 Sulawesi LNG Development59.9%←当初三菱商事 51%
 (三菱商事 75%、韓国ガス公社 25%)
PT Pertamina Hulu Energi 29%
PT Medco LNG Indonesia  11.1%←当初 20%
LNGプラント建設地 Uso area, Sulawesi Island
能力 LNG 年200万トン
コンデンセート 原油換算日量47千バレル
天然ガス
 (Sulawesi島東部)
Matindok ガス田 Pertamina 100%           
Senoro-Toiliガス田 Pertamina 50%
Medco
  50%→Tomori E&P(三菱商事)20%
         
Medco E&PMedco30%

DS LNG
2014年より年間約200万トンのLNGおよび随伴コンデンセート(原油換算約47,000バレル/日)の製造・販売を開始する予定で、LNGプラント建設のEPC契約を日揮との間で締結する。

DS LNGは中部電力(年100万トン)および九州電力(30万トン)とLNG長期引き取りに係る基本合意に達しており、韓国ガス公社(70万トン)とも長期引き取り契約の交渉最終段階に入っている。韓国ガス公社は、三菱商事が今回事業主体として設立する特定目的会社(SPC)のSulawesi LNG Developmentに共同事業者として25%出資する予定。

三菱商事は2007年10月に国際石油開発帝石と共同でMI Berauを設立した。(三菱商事56%、国際石油開発帝石44%)

MI BerauTangguh LNGに16.30%を出資するとともに、プロジェクトの中心的鉱区であるベラウ鉱区の約22.9%権益を取得している。

Tangguh LNG 株主
BP 37.16
MI Berau B.V. (三菱商事、国際石油開発帝石) 16.30
 中国海洋石油総公司 (CNOOC) 13.90
 日石ベラウ石油開発
  (新日本石油開発、石油天然ガス・金属鉱物資源機構)
12.23%   

三菱商事と石油資源開発は2007年3月、インドネシアの大手石油会社であるPT Energi Mega Persada Tbk(EMP)100%子会社のEnergi Mega Pratama(EMPI)に共同で資本参加することによりジャワ島東部のKangean鉱区の権益を取得することに合意した。EMPIには三菱商事と石油資源開発がそれぞれ25%出資する。

同鉱区における開発生産作業は、石油資源開発と三菱商事の2社が主導する。

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インドネシアでは東京ガスが2010年3月に同じSulawesi島でのSengkang Projectへの参加とLNG購入の基本合意書を締結した。
相手は
Sengkang Projectを推進している豪州のEnergy World

本プロジェクトは区域内で採掘された天然ガスを利用して、インドネシア初の民間による天然ガス発電事業を1997年から行っている。(現在 19.5kW2011年拡張後 31.5kW

LNG生産プラントは、年間生産能力50万トン4基並列で、年間200万トンの LNG2011年から生産する予定。

東京ガスは、Energy World100%保有するガス田開発会社、Sulawesi島内発電会社、LNG生産会社の3事業会社、および今後設立する予定のLNG販売会社の株式を、各25%取得することで協議する。

また、本プロジェクトから生産されるLNGを、2012年以降に年間で50万トン購入することについても協議する。


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