煙台万華ポリウレタン(Yantai Wanhua Polyurethane)は2010年12月23日、浙江省寧波市の大シャ島で新しいMDIプラントの操業を開始した。
2007年にNDRCの認可を得て、同年に建設を開始したもの。
25億人民元を投じたもので、能力は300千トン、既存の300千トン(公称能力は240千トン)プラントに隣接する。
合わせて、20億人民元を投じたアニリン(360千トン)、ホルムアルデヒド(240千トン)、苛性ソーダ(150千トン)もスタートした。
子会社の寧波万華が運営する。
煙台万華は現在、山東省煙台市に200千トンのMDIプラントを持っており、これで合計能力は800千トンとなる。
既報の通り、煙台万華はこの煙台の200千トンプラントの移転計画を実施中で、煙台の臨港工業区にMDI 600千トンプラントとともに、TDI 300千トン、苛性ソーダ 300千トン、ホルムアルデヒド 240千トン、硫酸 540千トン、アンモニア 180千トン、ニトロベンゼン 480千トン、アニリン 360千トンのプラントを建設している。
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これらは2013年に完成する予定で、この時点で200千トンプラントを停止し、MDIの合計能力を1,200千トンとする。
中国の2009年のMDIの輸入は101千トンで、29千トンを輸出している。
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煙台万華は2010年6月に、資金難のハンガリーの塩ビ・ポリウレタンメーカー BorsodChemに140百万ユーロを出し、株式の38%を取得(融資金を株式に変換)するとともに、2年以内に現在の大株主のPermira/Vienna Capital Partnersから残りの株式を買収し、100%株主となるオプション契約を締結した。
BorsodChemは1949年設立(当初名はBorsodi Vegyi Kombinat)で、一時ロシアのガスプロムが密かに買収を図った。
2006年に欧州最大の買収ファンドの英 Permira とオーストリアのVienna Capital Partners がつくったファンドが全株式を取得した。
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同社はハンガリーのKazincbarcikaに以下の製品のコンプレックスを持つ。
塩素:水銀法 125千トン
VCM: 320千トン
PVC:330千トン(1963年製造開始、150千トンは信越化学が1973年にChemocomplex に技術供与したもの)
MDI:190千トン(1991年製造開始)
TDI:90千トン(2001年製造開始。2011年にS&Bで200千トンに)
ほかに、
チェコのOstravaでアニリン、シクロヘキシルアミン(世界最大のメーカー)、特殊アミン類を生産
(2000年にMCHZ社を買収)
ポーランドでBTXを生産
(2005年にPetrochemia Blachowniaを買収)
BorsodChemは現在、200千トンのTDIプラントと硫酸プラントを建設中で、完成後に既存の90千トンプラントを停止する。
煙台万華からの140百万ユーロはこの資金に充てる。
煙台万華のポリウレタン事業をまとめると以下の通り。(千トン)
MDI TDI 稼働中 建設中 合計 稼働中 建設中 合計 煙台万華 山東省煙台市 200 -200
600600 300 300 浙江省寧波市 300
300600 合計 800 +400 1,200 300 300 BorsodChem ハンガリー
Kazincbarcika190 190 90 -90
200200 合計 190 190 90 +110 200
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