1.原油・ナフサ価格
2010年最後の取引となった12月31日のWTI原油価格(2月物)は前日比1.54ドル高の1バレル91.38ドルで終えた。12月23日の終値91.51ドルを若干下回ったが、一時92.06ドルと、2008年10月7日以来ほぼ2年3カ月ぶりの高値を付けた。
(2010年の平均は79.59ドルとなり、2009年平均の61.97ドルから17.62ドルのアップとなった。)
米国の金融緩和であふれた資金が原油先物市場に流入し、価格を押し上げているとの見方が大勢。
12月31日のニューヨーク株式市場のダウ平均株価は11,577.51ドルで終えた。
29日には11,585.38ドルと2008年8月以来、約2年4カ月ぶりの高値を2日連続で更新しており、株価と原油価格の動きが連動している。
付記
年明けの1月3日の取引では、ダウ平均終値は11,670.75ドルと2008年4月28日以来の高値を付けた。
またWTIは一時92.58ドルと2008年10月7日以来の高値となり、終値も91.55ドルとなった。
日本の原油価格、ナフサ価格も上昇した。いずれも12月24日に2008年来の最高値をつけている。
12月28日の終値は、ドバイ原油が91.05ドル/バレル、ナフサが884ドル/トンとなった。
2.人民元
中国は6月19日には「弾力性を高める」との声明を出し、一日の変動幅を±0.5%としたが、実際には介入を続け、一時再高値(11月11日 6.6173元/$)でも6月18日比で3.06%しか上がっていなかった。
それが年末に急に動いた。
中国人民銀行は12月20日過ぎから基準値を上げ始め、12月31日には最高値となった。
取引価格はこれに合わせ上昇したが、30日に基準値から外れ、31日は一時上限ギリギリの6.5896元を付け、終値も6.5897元となった。
1月の胡錦濤中国国家主席の訪米を控え、中国人民銀行が人民元高に誘導していると見られている。
但し、この水準は6月18日比で3.46%しか上がっておらず、実態からはまだまだ離れたものであり、米国を満足させるものではない。
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