BASFは2月1日、生分解性樹脂 Ecoflex の増設が完了し、生産を開始したと発表した。
Ludwigshafenのプラントを既存の14千トンから60千トン増設し、74千トンとした。
同時に、Ecoflexとポリ乳酸のコンパウンドであるEcovioの能力も増やした。
Ecoflexは一般のポリエチレンと同じ性質を持つが、完全な生分解性を有している。
Ecoflexは、バクテリアや菌などの微生物によって、植物が分解されるのとほぼ同じ速さで、水、二酸化炭素、バイオマスに変換される。
Ecovioも同様に生分解性を有し、再生可能原料を75%まで含有する。
主な用途は、レジ袋、ごみ袋、農業用マルチフィルム、食品包装など。
最新の製品はEcovio FS Paperで、ペーパーカップや段ボール箱の表面コーティングに使う。
BASFでは生分解性樹脂の需要は現在年率20%以上で伸びているとし、2020年までに需要が大きく伸びると見ている。
Ecoflexはポリブチレンアジペート-ブチレンテレフターレート共重合体(PBAT)で、1,4-ブタンジオール、アジピン酸、テレフタル酸の共重合体である。
一般に、脂肪族ポリエステルとテレフタレートの共重合体は生分解性を持つとされている。
DuPontのBioMaxはアジピン酸の代わりにコハク酸を入れたもの。
BASFはEcoflexを1998年に年産8千トンで生産を開始し、その後14千トンに増設した。
2005年にEcoflexにコーンからつくるポリ乳酸を45%混ぜた生分解性プラスチック Ecovioを開発した。
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