Rosneftは1月27日、ExxonMobilとの間で黒海の海底油田開発で合意した。
スイスのDavosで開かれているWorld Economic Forumで、ロシア副首相でRosneft 会長のIgor Sechinが発表した。
RosneftはBPとの間でSouth Kara Seaの共同開発を含むグローバルな戦略的提携で合意したばかり。
但し、BPのロシアのJVの株主が交渉取りやめの訴訟を起こし、裁判所が仲裁にかけるよう命じた。
2011/1/17 BP、ロシアのRosneft と戦略的提携
ExxonMobilはロシアではRosneftと共にサハリン1プロジェクトに参加しているが、今回はそれ以来の最大のプロジェクトとなる。
サハリン1プロジェクト
事業主体 ・Exxon Neftegas
(ExxonMobil子会社、オペレーター、30%)
・サハリン石油ガス開発(株)(通称:SODECO)
(石油公団・伊藤忠・丸紅等 出資30%)
・ONGC Videsh(インド、20%)
・Sakhalinmorneftegaz-Shelf(ロシア、11.5%)
・Rosneft-Astra(ロシア 8.5%)投 資 額 約120億ドル以上 開発鉱区 オドプト、チャイヴォ、アルクトン・ダギ 推定可採
埋 蔵 量①石油 約23億バレル
②天然ガス 約4,850億立方メートル
両社は黒海の東岸のロシアの石油輸出港Tuapseの沖合にあるTuapse沈降帯(Trough)で共同開発を行う。同地域には石油換算で73億バレルの埋蔵量があると見られている。
ロシア領黒海の深海鉱区開発では、RosneftはWest Chernomorsky鉱区の一部のVal Shatskogo鉱区の開発をChevronと、それより陸地に近いTuapse Troughの開発をExxonMobilと交渉してきた。
ExxonMobilは、数年前にRosneftが黒海開発に参加する外国企業を募った際に名乗りを上げた。
Total も検討していたが、 地質的リスクが高いとして断念したとされる。
JOGMEC レポート http://oilgas-info.jogmec.go.jp/pdf/3/3696/201011_069t.pdf
共同開発の詳細(出資比率、費用分担など)は明らかにされていない。
BPとの間では、Rosneftは開発JVの2/3を所有するが、開発コストの最初の20億ドルはBPが負担する。
また、Rosneft はBPの株式5%を購入、見返りにBPはRosneftの株式 9.5%を購入する。
ロシアの石油会社は深海での石油採掘の実績がなく、技術を資本を海外の石油会社に依存する必要性を認識しており、今後もこのような提携が行われると見られている。
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http://kaznak.web.infoseek.co.jp/blog/zenpan-1.htmにあります。
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