BPは3月11日、ブラジルのエタノールと砂糖のメーカーのCompanhia Nacional de Acucar e Alcool (CNAA)のマジョリティを買収することで合意したと発表した。
買収により、BPはGoias州とMinas Gerais州のエタノール工場を手に入れるが、CNAAは Minas Gerais州に第三工場を建設中で、これが完成すれば、エタノール製造能力は年間14億リットル(900万バレル)になる。
BPはCNAAの株式の83%取得と同社の既存の借入金のリファイナンスに680百万ドルを支払う。
サトウキビの栽培地はブラジルのAgro-Ecological Zoning of Sugarcaneで認められた地域にある。
3工場のサトウキビを圧搾する能力はフル稼働時には年間でサトウキビ 1500万トンで、各工場の生産能力はエタノール換算で年間480百万リットルとなる。
各工場はまた、年間340GWhの電力を供給する能力を持つ。
BPはこのほかに、2008年以降、Tropical BioEnergia S.A.の株式の50%を保有している。
同社はGoias 州に年間435百万リットルのエタノール生産能力を持っている。
最近発表されたBP Energy Outlook 2030によれば、代替エネルギーは今後20年間で最も成長の速いエネルギーで、世界のバイオ燃料生産は3倍以上になるとみられる。
BPはこの需要に応じるため、バイオ燃料に注力するとしており、今回の取引もこの戦略に沿ったもの。
BPは2006年以降、バイオ燃料の研究開発と生産に15億ドル以上を投資するとし、欧州、ブラジル、米国の生産施設に投資してきた。
San Diegoにグローバルなバイオ燃料技術センターを有し、バイオ技術のエネルギーへの適用を調査しているEnergy Biosciences Institute (EBI)に10年にわたって5億ドルを投資している。
2005年11月にはBPのローカーボンエネルギーを統合してBP Alternative Energy を設置、バイオ燃料、風力、太陽エネルギーなどの成長分野に80億ドルを投じるとともに、カーボン捕集・貯蔵やクリーン技術に長期的に取り組んでいる。
このうち、既に50億ドルが支出されている。
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