イランでは2月17日にBandar Imam とPars の石化コンビナートで、Ahmadinejad大統領が出席し、以下の石化プラントの開所式が行われた。
Bandar Imam のPetrochemical Economic Zone
Amir Kabir Petrochemical(通称Olefin 6)のLDPE 30万トン(310百万ドル)
Fajr Centralized Utility Plant の第二期(電力640MW、蒸気750t/hほか、280百万ドル)
リン酸 25万トン、Pars Economic Zone
Mobin Centralized Utilityの第二期
Methanol-to-propylene pilot plant
Vinyl Acetate Monomer pilot unit
イランでは、米国やEUがイランに課した制裁により、Siemensなどの外国企業が協力を止め、撤退する中で、完成させたとして誇っている。
現在、多くのプラントを建設中(後記)で、順次完成の予定。
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イランの最初の石化プラントは現在のBandar Imam のイラン・ジャパン石油化学である。
2006/3/27 イラン・ジャパン石油化学(IJPC)の歴史
日本の撤退後、1990年に入り、イラン側は社名をBandar Imam Petrochemical Company に変更、韓国企業を使って設備の再建を行った。
その後、これに隣接してPetrochemical Economic Zone をつくり、順次プラントを建設した。
これとは別に、Pars地区にもPars Economic Zoneをつくり、多くのプラントを建設した。
2004年には、NPCは西部地方の経済発展を図るという政府の方針の下で、両Special Economic Zone から総延長2,285kmのエチレンパイプラインを西部国境沿いに建設した。年間280万トンのエチレンを北部に輸送、沿線に石化プラントを建設している。
NPCは更に、South Parsのガス田から北東部のKhorazan州に500kmのNorth Pipelineを建設した。
2010年11月に天然ガスの輸送が開始された。
今後、沿線にGas-to-Liquid や化学肥料などの石油化学工場が建設される。
NPCはまた、Assaluyeh から南部のChabaharまでのPipelineの建設も計画している。
イランの既存の石化計画と現在建設中の石化計画の概要は別紙のとおり。(右側が現在建設中のもの)
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