EUは4月13日、欧州8か国で家庭用洗剤の価格カルテルを結んだとして、Procter & Gamble とUnileverに合計315.2百万ユーロの課徴金を課した。
両社はHenkelとともに、欧州8か国で3年間にわたり価格カルテルを結んでいた。
カルテルは洗濯機の粉末洗剤に関するもので、少なくとも、2002年1月から2005年3月まで続いていた。
カルテルは業界団体の International Association for Soaps, Detergents and Maintenance Productsが洗剤の環境負荷の改善の会議のために集まったのを機会に始まった。
会議では大型のボックスをやめ、コンパクトな包装にすることを決めたが、3社はこの変更によってどの社も競争上有利になることはないことを確認、それぞれのマーケットシェアを守り、包装の変更で値下げをしないことを決め、後に、値上げで合意した。
EUは業界団体は違法行為に関係していないとしている。
課徴金の明細は以下の通り。
社名 Leniency減額 示談制度減額 課徴金
Henkel 100% N/A 0
Procter & Gamble 50% 10% 211,200 千ユーロ
Unilever 25% 10% 104,000 千ユーロ
Henkelは2008年にEUにこのカルテルの存在を伝えたため、免責された。
2社の課徴金は調査への協力による減額に加え、事実を認めて調査を早く終結させたことで10%の減額となっている。
EU の欧州委員会は2008年6月に、企業の価格カルテルに絡んで新たに「示談制度 (settlement procedure)」の導入を決めた。
捜査の終了段階で欧州委は対象企業にカルテルの証拠を示す。
企業がカルテルへの参加を認め、責任を認めた場合、制裁金の10%を減額する。2008/7/4 EU、カルテルで示談制度導入
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