SABICとSinopecは5月17日、天津の両社の50/50JVのSinopec SABIC Tianjin Petrochemical Company (SSTPC)でポリカーボネート(PC)を生産すると発表した。
能力は年産26万トンで、Sabic Innovative Plastics のホスゲンと溶媒塩化メチレンを使わない最新技術を使用する。2015年の完成を目指す。
下記は旭化成技術だが、他の各社も最近、ジフェニルカーボネートとビスフェノールAの反応による製法を採用している。
従来法のホスゲンは強い毒性があり、塩化メチレンは環境負荷とヒトへの毒性の懸念から化学物質排出把握管理促進法(PRTR法)で利用と廃棄が管理されている。
SSTPCは2009年10月に両社のJVとなり、2010年から商業生産を開始している。
エチレン100万トンで、誘導品は以下の通り。PCについてはこれまでFSを行っていた。
エチレン 100万トン
Gasoline Hydrogenation 65万トン
LLDPE 30万トン
HDPE 30万トン(INEOS Innovene S Process)
PP 45万トン(LyondellBasell Spherizone PP)
EOG 42万トン(Dow技術)
フェノール 35万トン/アセトン
ブタジエン 20万トン
MTBE 12万トン
ブテン-1 5万トン2009/7/13 中国、シノペック天津石化計画へのSABICの参加を承認
SABIC会長は、このPCプロジェクトと、上海とインドのTechnology & Innovation Centerを挙げ、アジアでの存在を更に高めるとのコミットを強調した。
上海のT&IセンターにはSABICの中国本部を置き、アジアでの石油化学の販売、マーケティング、R&Dを統括する。
インドのBangalore のT&Iセンターは幅広い開発を担当する。
ともに2013年稼働の予定。
SABICは現在、アジアの13の主要市場で、41事務所、10製造工場、5Technology & Innovation Centerを有し、2桁の成長を誇っている。
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