内訳は、全体の3割を占める食品が前年同月比14.4%、食品以外は3.0%の上昇だった。
最近、中国の食卓に欠かせないブタ肉価格が季節的要因に反して大幅に上昇している。(5月は前年同月比で40.4%、6月は57.1%上昇した。豚肉のウェイトは消費の3%、食料の約1割を占めるとされる。)
また、南部地域で日照りや洪水が発生し、野菜の生産量が減少したことにより、野菜価格の低下傾向にストップがかかっている。
食品価格の上昇は低所得層の生活を直撃し、生活苦で暴動が起きる事態になっている。
また、6月の工業生産者出荷価格指数(PPI)は前年同月に比べ7.1%上昇した。
中国政府は経済政策の最優先課題として「インフレ抑制」を掲げ、今年の通年のCPI上昇率を「4%程度」とする目標を掲げたが、目標達成は困難な情勢。
このため、景気には減速感も表れているが、中国人民銀行は当面、物価抑制に軸足を置いた金融政策運営を続ける。
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中国人民銀行は6月14日、預金準備率を50ベーシスポイント引き上げた。預金準備率の引き上げは昨年10月以降で9度目、年初から6度目で、今回の引き上げで預金準備率は過去最高の21.5%となる。
付記
中国人民銀行(中央銀行)は11月30日、預金準備率を12月5日から50ベーシスポイント引き下げると発表した。欧州債務危機が輸出と成長を脅かす中で、2008年以来で初めての引き下げで、21.0%となる。
中国人民銀行は7月6日、金融機関の預金と貸出の基準金利(期間1年)をそれぞれ0.25%幅引き上げると発表した。
利上げは今年3回目、昨秋からの引き締め局面で5回目で、預金が3.50%、貸出が6.56%となる。
金利率 預金 貸出 2010 10/20 2.50 5.56 11/26 2.75 5.81 2011 2/9 3.00 6.06 4/6 3.25 6.31 7/6 3.50 6.56
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