BASFは7月20日、Bahrain International Investment Parkに最新鋭の酸化防止剤ブレンド(Customer Specific antioxidant blends:CSB) 工場を建設し、中東地区の合成樹脂メーカーに供給すると発表した。
能力は世界最大規模の年産16千トンで、本年9月に建設を開始し、2012年末までに稼働する。
酸化防止剤は材料特性や使用環境を勘案し、最適の処方が選択される。
参考 http://www.tenkazai.com/monthly_Polyfile11.pdf
これはBASFにとって、2009年4月のCiba買収に伴うプラスチック添加剤での大きな投資で、この分野に引き続き注力するというコミットメントを示すものであり、同時に、これにより成長の著しい中東地区に拠点を持つこととなる。
この事業は元はCibaの事業である。
CibaはBahrainに Ciba Specialty Chemicals Middle East を設立し、中東各国、アフガニスタン、パキスタン、リビア、スーダンなどに販売していた。製造に関しては、サウジの高品質マスターバッチ、コンパウンドメーカーのAstra Polymersとの間でCSBの委託加工契約を結んでいた。
2008年8月にCibaとAstra PolymersはCSBの製造・販売のJVのCiba-Astra Additives Co.をサウジに設立する契約を締結した。
Saudi Arabia、Bahrain、Kuwait、Oman、Qatar、UAEの顧客に供給することを計画した。
合わせて、サウジに酸化防止剤のプラントを建設するFS実施の覚書も締結した。
しかし、2009年4月にBASFがCibaを買収した。
BASFはこの事業とこの計画を再検討し、この地域の重要性を勘案し、BASFと需要家にとって、より良い案を採用することとした。
2010年7月にBASF とAstra PolymerはこのJV案を撤回することで合意した。
BASFからAstra Polymerへの委託加工は継続する。
同年10月、BASFはBahrainに酸化防止剤のブレンド工場を建設する案を明らかにした。
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