ConocoPhillipsの取締役会は7月14日、同社をスピンオフにより Exploration & Production事業とRefining & Marketing事業の2つの独立した企業に分割し、それぞれを上場する計画を承認した。
これにより、競争力があり、多様化したソースを持つ専業のExploration & Production会社が誕生する。
また下流のRefining & Marketing会社は更なる合理化を進める。
分割には株主の承認は不要で、2012年の上半期に完了する予定。資産負債の分割や経営陣の布陣、具体的手続きは直ちに検討を開始する。
付記
ConocoPhillipsの取締役会は2012年4月4日、分離を承認した。
Exploration & Production会社がConocoPhillipsの名称を引き継ぎ、下流のRefining & Marketing会社はPhillips 66となる。Phillips66は上場する。4月30日に、株主は2株につきPhillips66の株1株を交付される。
新しいConocoPhillipsはPhillips66の株を持たない。
ConocoPhillipsは2002年にPhillips PetroleumとConocoが合併して誕生した。
それ以前の2000年7月に、PhillipsとChevronが石化部門を分離して50/50JVのChevron Phillips Chemicalを設立しており、現在はConocoPhillipsが50%株主となっている。
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1)ConocoPhillipsの Exploration & Production事業
分割により、専業としては米国最大のE&P companyとなる。
2010年生産量(原油換算 日量千バレル)
米48州 440 アラスカ 240 カナダ 270 北海 350 ロシア/カスピ海 50 アジア太平洋 280 中東/アフリカ 120 合計 1,750
今後の成長のベースは以下の通り。
アジア太平洋:Australia Pacific LNG (50%出資)、マレーシア、インドネシア
北海:Jasmine, Clair, Ekofisk, Eldfisk
カスピ海:Kashaganガス田
Eni、Shell、Total、ExxonMobil、KazMunayGas 各16.81%
ConocoPhillips 8.40%、Inpex 7.55%
米48州:オイルシェール(Eagle Ford, Bakken, Barnett, Permian)
カナダ:SAGD法によるオイルサンド
FCCL Partnership(Cenovus Energy との50/50JV)、Surmont(Totalとの50/50JV)
2)ConocoPhillipsのRefining & Marketing事業
グローバルな精製能力は日量 2.4百万バレルで、米国内は2.0百万バレル。
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