欧州委員会、時効解釈変更でカルテル制裁金を取り消し

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欧州委員会は2009年11月、塩ビ用熱安定剤のカルテルでAkzo、Ciba等に制裁金を科した。

2009/11/18 欧州委員会、熱安定剤カルテルで制裁金

欧州委員会は7月4日、このうちのCiba/BASFElementisの課徴金を取り消すと発表した。
Elementis32,575千ユーロ、その後BASFに買収されたCibaは32,575千ユーロの制裁金を命じられていた。

このカルテルは2000年まで続いていたが、CibaElementisの両社は1998年までカルテルに参加していた。

このため、2009年の命令は10年の時効経過後となるが、欧州委員会では、両社とは別の企業が委員会のカルテル調査に関してEUの裁判所に異議を申し出ていたため、当事者だけでなく、カルテル参加者全員に10年の時効の中断が生じたと判断し、制裁金を科した。

しかしながら、本年329日に、欧州司法裁判所は別のArcelorMittal のケースで、これが行為を行った企業にのみ適用されるとの決定を行った。

両社は制裁金の決定までになんらのアクションも取っていないため、10年の時効が成立することになる。

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