Solvayは6月23日、中国にPVDF(ポリフッ化ビニリデン)Solef(R)、フッ素ゴムTecnoflon(R)、およびそれらの基礎原料のフッ化ビニリデンモノマー VF2 の工場を建設すると発表した。
アジアでのこれら製品の需要の伸びに対応する。
Solef PVDF はリチウムイオン電池、水の浄化用膜、石油・ガス採取などに使用される。
フッ素ゴムTecnoflonは自動車, 航空・宇宙, 石油掘削等の事業で、高度な耐熱性や耐薬品性が求められるシーリング部材の原料として広く使用されている。
工場は江蘇省常熟市の江蘇省常熟新材料産業園(Jiangsu Changshu Advanced Materials Industrial Park)のSolvayの工場内に建設される。
同産業園には、新規材料産業やファインケミストリー、バイ オケミストリー、医薬ケミストリー産業を中心に、Arkema 、DuPont、Arkema、ダイキン、台湾の華新麗華、上海の三愛富など国内及び国外の企業が投資している。
Arkema は2010年9月に、同工場で2011年初めにポリフッ化ビニリデン(PVDF)の生産を開始すると発表している
2010/10/20 Arkema、中国でPVDF生産
Solvayは2008年から同地で四フッ化エチレンPTFEの微粉を生産している。
同社では次期計画としてPVDFとそのモノマーを挙げていた。
同社は2010年10月、同地に高機能コンパウンド工場の建設を発表した。
2012年末のスタートを目標に、Polyphthalamide (PPA)、Polyarylamide (PARA)、および変性PARAのコンパウンドを生産する。
これらはバリア性と耐燃料性で優れており、燃料システムに適したプラスチックである。
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Solvayのフッ素化学品事業は子会社のSolvay Solexisで扱っている。
Solvayは2002年7月にMontedisonからフッ素化学品製造子会社のAusimont を買収した。
この買収に際し、米国FTCは、米国には両社とDuPontの3社しかないとして、本件買収は競争を実質的に制限するとみなし、米国の事業を180日以内に売却すること、PDVFに関する知財権をライスンスすることを条件とした。
このため、Solvayは米国子会社Solvay Fluoropolymersを3Mの100%子会社のDyneon LLCに譲渡した。
Solvay FluoropolymersとDyneon LLCはPVDFモノマーの製造のための50/50JV Alventia LLCを持っていたが、この持分もDyneonに譲渡した。
SolvayはこのAusimontを自社のフッ素化学事業のSolvay Fluoropolymersと統合し、2007年1月1日にSolvay Solexisとした。
(社名の由来はSOLvayと EXcellence In Scienceを組み合わせたもの)
同社の扱い製品は以下の通り。
・ パーフルオロポリエーテル(PFPE)
フッ素オイル、フッ素化液、フッ素系表面処理剤および中間体、誘導品・ フッ素ゴム:Tecnoflon ・ 四フッ化エチレン樹脂(PTFE) ・ パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA、MFA)、アモルファス樹脂(TFE/TTD)、
エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体樹脂(ECTFE)・ ポリビニリデンフルオライド樹脂(PVDF) ・ フッ素系モノマー
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