LGとGMは8月25日、LGによるChevrolet Volt やOpel Ampera用のバッテリー供給での協力関係を拡大し、電気自動車を共同で開発すると発表した。
GMとLGの提携関係は、2009年にLG化学がGMの電気自動車シボレー・ボルト用バッテリーの単独供給メーカーに選定されたことから始まった。
2009/1/17 LG化学、GMに電気自動車用バッテリー独占供給へ
今後GMが製造する次世代電気自動車向けのバッテリーやモーター、車内冷暖房システムなど主要部品や中核ソリューションなどの開発をGMと共同で進める。
GMは今後、LGのバッテリーやその他のシステムを利用することにより製造販売する電気自動車の数と種類を増やし、LGはこれにより自動車部品メーカーとしての製品種類を広げる。
GMでは、この協力関係により、将来のニーズがより早く解決できるようになるとしている。需要家は最新の省エネ技術をより早く利用でき、我々は開発段階での時間と費用を節約できると述べた。
GMが開発を進める次世代EVは早ければ4‐5年後、市場に登場するものと予想されている。
GMのパートナーとなったLGは今後一定期間、主要部品をGMに独占的に供給する可能性が高い。
LGではこれまで、エネルギー、Living&Eco、ヘルスケアを3大次世代成長エンジンとし、電気自動車事業をエネルギー部門の下位単位に分類してきたが、今回、電気自動車を加えて4大次世代成長エンジンとして育成する。
LGではLG電子がスマートホン時代に一歩遅れて対応したため不振に陥っており、LGディスプレーも液晶表示装置(LCD)市況の悪化に悩む。
このためLGはグループを挙げて電気自動車事業に「全てをかける」ことにした。
LG化学のバッテリー、LG電子のエアコンおよび換気システム、LGイノテックのモーター、LG CNSの充電インフラ、V-ENSの自動車部品設計など、系列会社を総動員して電気自動車事業に本格的に参入する計画。
このため、LGは大規模な電気自動車研究施設を設立することにし、今年初めから仁川市と用地選定について協議を行っている。
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自動車向け二次電池ではLGがトップを切っているが、その素材の大部分を日本からの輸入に頼っている。
2010/9/13 三菱化学、リチウムイオン二次電池用負極材の製造能力増強 (後半に各部品のシェア)
このため韓国政府は2010年7月、二次電池(充電式電池)を次世代の基幹産業に育てる2020年までの長期計画をまとめた。
2010/7/15 韓国、「二次電池の競争力強化に向けた統合ロードマップ」を確定
今回のLGのように最終の自動車を抑えた上で、上流に遡られると、電池部品での日本の優位も危うくなる。
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