韓国鉱物資源公社(Korea Resources Corp.) とPOSCOのコンソーシアムは7月30日、ボリビアで国営鉱業会社COMIBOL:Corporacion Minera de Boliviaとリチウムバッテリー事業推進のための合弁会社を設立する覚書を締結した。
覚書は韓国をボリビアのリチウム事業推進の戦略的パートナーと認定し、来月にも合弁事業推進のためのタスクフォースを構成し、詳細を詰める。
SK Innovation とLG Chem もこれに参加する予定。
SK Innovationは旧称 SK Energy。
2011年1月に石油事業(SK Energy)と化学事業(SK Global Chemical)を分離し、2009年設立のSK Lubricantsとともに100%子会社とした。SK Innovationは持ち株会社で、主に研究開発(R&D)分野と資源開発(E&P)分野を担当し、リチウムイオン電池用分離膜(LiBS)事業も受け持つ。
LG Chemは電気自動車用バッテリーを現代・起亜自動車、CT&T、GM、Eaton Corporation、長安汽車、ボルボ、Fordなどに供給、子会社のCompact Powerがミシガン州Hollandでリチウムイオン電池工場を建設している。
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覚書に基づき、韓国各社はリチウム採掘の共同調査のため、近くウユニ塩湖に調査団を派遣する。
また世界4位の鉄鋼メーカーであるPOSCOは、ウユニでの炭酸リチウム製造・加工設備建設にも応札する予定。
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鉱物資源公社は2009年8月、ボリビア科学委員会および国営鉱業企業と了解覚書を締結し、ウユニ湖の塩水で炭酸リチウムを製造する技術を開発してきた。
2009/5/5 韓国鉱物資源公社、ボリビアでリチウム鉱開発へ
2010年8月、ボリビアのモラレス大統領が韓国を国賓訪問した。同大統領と李大統領は、韓国鉱物資源公社とボリビア鉱山公社の「ウユニ塩鉱山の蒸発資源産業化研究開発に関する了解覚書」締結式に立ち会った。
モラレス大統領は訪韓中、LG化学研究所を訪問し、韓国の最先端リチウムイオン電池生産技術を見学した。
2010/8/27 韓国とボリビア、リチウム開発で覚書
ボリビアのピメンテル鉱業・金属相は2010年11月、リチウムの共同開発のパートナー国の選定については、国内のリチウムイオン電池の生産が条件となると明言した。
日本とフランスなど約10か国がCOMIBOLと交渉を続けているが、鉱物資源公社では、今回の覚書締結で、リチウム開発で有利な地位に立ったとしている。
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