丸紅は11月29日、カナダ・ケベック州投資促進公社との間で、 Aluminerie Alouette製錬所の6.66%権益を約1.8億米ドルで追加取得することで合意したと発表した。
これにより丸紅の権益比率は現在の6.67%(アルミ権益数量:38千トン)から13.33%(同:76千トン)に増加する。
Alouette 製錬所はケベック州の水力発電電力を利用して高エネルギー効率・低環境負荷の操業を行う、年産能力575千トンを誇る米州最大のアルミ製錬所で、1992年に操業を開始した。
株主は以下の通り。
丸紅 13.33%(← 6.67%) ケベック州投資促進公社 6.67%(←13.33%) Rio Tinto Alcan 40% Norsk Hydro 20% Austria Metall 20%
Alouette 製錬所は現在の年産能力575千トンを930千トンに増強する計画を推進しており、事業化調査を 2012年に開始する予定。
必要な追加設備投資は約20億カナダドルの見込みで、ケベック州電力公社との間で追加電力供給に関する基本合意書を締結している。
丸紅はAlouetteのほか、ベネズエラのVenalum、豪州のBoyne 及び Portlandのアルミ精錬計画などに参加しており、今回の追加権益取得により、丸紅が全世界で保有するアルミ権益数量は年産約16万トンから約20万トンまで増加する。
2016年には権益は277千トンとなり、日本の商社では三菱商事を抜いて首位になる見通しという。(日本経済新聞)
丸紅のアルミ権益 ソース:METI 非鉄金属産業戦略(2006/6)
精錬会社
(主導会社)国名 生産能力 引取比率 地金引取量 Alouette カナダ 550,000 6.67% 36,700 Boyne Ⅱ
(Comalco)豪州 250,000 8.00% 20,000 Portland
(Alcoa)豪州 345,000 22.50% 77,600 Asahan
(日本アサハン)インドネシア 235,000 3.00% 7,100 Albras
(Vale)ブラジル 430,000 1.80% 7,700 合計 149,100
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なお、住友商事は2010年9月にマレーシアのアルミニウム製錬事業に参画した。
2010/10/6 住友商事、マレーシアでアルミニウム製錬事業へ参画
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