ExxonMobilが東燃ゼネラル石油から実質撤退

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東燃ゼネラル石油は1月29日、ExxonMobilからエクソンモービル有限会社の持分の99%を2012年6月に取得すると発表した。
東燃ゼネラル
/エクソンモービルは今後、Exxon Mobilと一定の資本関係を維持しつつ新たな提携関係に移行し、製販一体経営を実現する。

東燃ゼネラルはExxonMobil からエクソンモービル持分の99%を3,020億円で取得する。
エクソンモービルは有限会社から合同会社に組織変更する。
エクソンモービルの事業の一部はExxonMobil に移管される。

これに際し、ExxonMobilはエクソンモービルの所有する東燃ゼネラルの株式50.5%のうち、80百万株を取得し、一部を売却する。残る200百万株はエクソンモービル所有のままとなるが、東燃ゼネラルの子会社であるため、議決権はなくなる。

この結果、東燃ゼネラルの株式関係は以下の通りとなる。

東燃ゼネラル株式           (百万株)
  現在 異動 異動後
株式合計 議決権
合計    560     560     360  
 うちエクソンモービル 283 50.5%   -83 200 36% 0
   ExxonMobil      80 80 14% 80 22%
   外部 277 49.5%  3 280 50% 280 78%

東燃ゼネラルは石油製品の精製・供給、石油製品の販売、石油化学事業(自社及び東燃化学)を行っている。

現在は、石油製品の一部は自ら「ゼネラル」ブランドで販売しているが、大半は、極東石油( エクソンモービルと三井石油とのJV)の製品とともに、エクソンモービルで「Esso」や「Mobil」のブランドで販売している。

今後は、エクソンモービルの子会社化により、製販一体経営を実現する。
石油精製・供給、燃料販売、潤滑油・スペシャルティー、石油化学の4つの事業分野において、さらに競争力を向上させるため、新たな一歩を踏み出す。 


従来の体制

今後の体制

東燃ゼネラルとExxon Mobil Corporation は新たな提携関係を定める各種の提携契約を締結する。

1)東燃ゼネラルグループによる、「Esso」「Mobil」商標の日本国内における独占的な使用
2)潤滑油事業における事業協力関係
3)石油精製事業および石油化学事業における、Exxon Mobil Corporationによる継続的な技術提供
4)原油調達におけるExxon Mobil Corporationとの協力関係の継続
5)化学品事業における製品商標の継続使用

Exxon Mobil Corporationは、東燃ゼネラルの株式80百万株を保有することを約しており、Exxon Mobil Corporationが推薦する2名を取締役候補者とする。

 

付記

日本経済新聞(1/31)によると、ExxonMobilは東燃ゼネラル以外とも交渉を進めていた。
コスモ石油が昨年前半から極秘にExxonMobilに接触し、日本事業全体の買収を打診、コスモの筆頭株主のアブダビ首長国系のファンドから買収資金を手当てしようとした。

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東燃ゼネラル石油の歴史は以下の通り。

  東燃 ゼネラル石油
1939 国策会社として設立  
1947    石油製品の販売、輸出入を目的として設立
1949 SVOC(Standard VacuumOil)と資本、技術、原油供給、販売提携  
SVOC(→Mobil)が株式の51%を取得
1952    SVOCと石油製品の供給、委託販売契約を締結
1960 東燃化学を設立  
1963 Mobilと三井物産の合弁で極東石油工業設立  
1972 キグナス石油に資本参加(出資比率50%) 南西石油(沖縄)に資本参加
1979   Esso株式の47.5%を取得、合計49%に。
1980 東燃化学が日本ユニカーに参加(三菱レイヨンから肩代わり)
 UCCとのJV
 相手は日東化学→三菱レイヨン→東燃化学
 
1984   エッソ石油と業務提携
1997   Essoが株式を追加取得し、50.2%に。
1999    昭和シェル石油、エッソ石油との3社間で、製品出荷に係る相互委託契約
ExxontとMobilが合併、ExxonMobil 発足
2000 東燃ゼネラル石油が発足
2001 キグナス石油精製(ニチモウとの50/50JV)を吸収合併
2002 エクソンモービル発足 (エッソ石油・モービル石油ほかが合併)、東燃ゼネラル石油の50.02%出資
2004 販売会社キグナス石油(ニチモウとの50/50JV)を三愛石油に売却
2008 南西石油全保有株式(87.5%)をペトロブラスに売却(住商も残り12.5%を売却)

     

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エクソンはすでに米国やオーストラリアでは給油所運営など小売りからは撤退している

2011年8月には、マレーシアで石油精製販売事業をフィリピンのSan Miguel 売却した。

一方で2010年に、米天然ガス大手XTOエナジーを410億ドルで買収した。

2010/2/18 三井物産、米国でシェールガス開発生産プロジェクトに参画 に記載

また、2011年には北極海大陸棚などの油田開発を狙い、ロスネフチと提携した。

2011/9/1  Rosneft、石油開発でExxonMobil と提携

 

 

 

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