公取委、自動車用ワイヤーハーネスのカルテルで課徴金

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公取委は1月19日、トヨタ自動車等の自動車メーカーが発注する自動車用ワイヤーハーネス及び同関連製品の見積り合わせの参加業者らに対し、排除措置命令と課徴金納付命令を行った。

  排除
命令
課徴金額 (千円)   《 》は減免率
トヨタ
    向け
ダイハツ
     向け
ホンダ
    向け
日産
   向け
富士重工
    向け
合計
矢崎総業 5 4,979,950
《30
%
872,150
《30
%
2,763,500
《30
%
440,030
《30
%
551,500
《30
%
9,607,130
 
住友電気工業 738,610
《50
%
482,950
《50
%
880,660
《50
%
0
《100
%
2,102,220
 
フジクラ 1件 1,182,320
《30
%
1,182,320
 
古河電気工業 0
《100
%
0
《100
%
0
《100
%
0
《100
%
0
 
合計 12,891,670
 

公取委は2010年2月、米国司法省、欧州委員会などとほぼ同時期に調査を開始した。

古河電工は立ち入り検査前に最初に自主的に報告したため、課徴金を全額免れた。

矢崎総業の96億円は、1社に対する課徴金額として過去最高額。同社は下記の通り、建設・電販向けでは72.6億円、VVFケーブルでは24.6億円の課徴金支払い命令を受けている。

付記

フジクラから課徴金納付命令に係る審判請求が行われたため、公取委は4月25日、審判手続を開始することとした。

付記

2012年5月、住友電気工業の株主2人が、本件課徴金納付で損害を被ったとして、当時の役員ら47人を相手に損害賠償を求める訴訟を起こすよう会社側に請求した。
請求書の到達から60日以内に同社が訴訟を起こさない場合、株主集団訴訟に踏み切る可能性がある。

ーーー

米当局はこれら各社に立ち入り検査をした。

古河電工は2011年9月、米国司法省との間で、自動車用ワイヤーハーネス係るカルテルに関して司法取引を行った。

2011/10/4 古河電工、自動車用ワイヤーハーネス・カルテル問題で米国司法省と合意 

ーーー

電線業界はこのところ、相次いでカルテルの摘発を受けている。

公取委は2010年5月、NTT東日本などが発注した光ファイバーケーブルなどの受注をめぐり、価格カルテルを結んだとして、住友電気工業など5社に排除措置命令と課徴金納付命令を出した。
課徴金総額 16,099,430千円)

2010/5/26  光ファイバーケーブルのカルテルで過去最高の課徴金

公取委は2010年11月、建設・電販向け電線カルテルで5社に対し排除措置命令及び課徴金納付命令を出した。
課徴金総額 10,838,170千円、うち矢崎総業 7,261,700千円)

2011年7月、VVFケーブル(主に建物内のブレーカーからコンセント等までの屋内配線として使用)の製造業者及び販売業者に対し、排除措置命令及び課徴金納付命令を出した。
(課徴金総額 
6,222,860千円、うち矢崎総業 2,460,670千円

2010/11/30 公取委、建設・電販向け電線カルテルで排除措置命令及び課徴金納付命令

 

 

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