ConocoPhillipsと中国海洋石油(CNOOC)は1月25日、蓬莱19-3油田の原油流出事故による漁業への損害賠償・補償問題について、中国農業省、河北省・遼寧省両政府との間で合意に達したと発表した。
蓬莱 19-3での最初の原油漏れは2011年6月4日に Platform B付近で発見され、6月17日にはPlatform C 付近でも発見された。しかし、ConocoPhillipsとCNOOCはこの事実を1カ月近く隠していた。
7月10日に新たに油の流出が確認され、監督機関の国家海洋局は7月13日にConocoPhillipsに対し、Platform BとPlatform C(生産量は蓬莱油田の3分の1相当)の稼働停止を命じた。
合計で約700バレルの原油が渤海湾に流出し、約2500バレルのミネラルオイルベースの掘削用泥(MOBM)が海底に流れた。被害は少なくとも 6,200km2にも及んでいる。
Platform Bはシールされ、Platform Cは廃棄された。
2011/8/17 渤海湾の原油流出事故
ConocoPhillipsは河北省と遼寧省の養殖業、および渤海の天然漁業資源への損害賠償・補償に10億元(約158百万ドル)を拠出する。
これとは別に、天然漁業資源の回復や漁業資源環境の調査などのために、海洋環境・生態保護基金からConocoPhillipsは1億元、中国海洋石油は2億5千万元を拠出する。
両社は昨年、海洋環境・生態保護基金を設定することに同意した。
ConocoPhillipsは基金の詳細を発表していない。CNOOCは5億元を出資した。
CNOOCは、原油流出事故による損害への早急かつ理にかなった賠償・補償に向けて、引き続き的確な措置を積極的に講じていく方針を表明。合意に基づく損害賠償・補償、環境保護の実行を促していくと述べた。
両省政府は補償金を被害を受けた漁民に配分するが、配分方法が明確でなく、懸念する声が出ている。
コメントする