東京電力、第3四半期決算

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東京電力は2月13日、2011年4-12月決算を発表した。

災害損失、損害賠償額が増大した。
損害賠償額の増大に伴い、政府は支援機構資金交付金の6900億円の追加を認めた。

(単位:億円、配当:円)
  売上高 営業損益 経常損益 当期損益 配当
中間 期末
10/1-3Q 39,599 3,269 2,786 1,399 30  
11/1-3Q 38,008 -1,444 -2,205 -6,230 0  
増減 -1,591 -4,713 -4,992 -7,629    
             
10/3 50,163 2,844 2,043 1,338 30 30
11/3 53,685 3,996 3,177 -12,473 30 0
12/3 52,800 -2,650 -3,900 -6,950 0 0


特別損益は以下の通り。

単位:億円
  1-3Q実績 中間決算  中間決算比 前年度
特別損失        
   災害特別損失   3,123  1,850   +1,273  10,205
 原子力損害賠償額 16,445     8,908   +7,537  
 その他 449      
 合計 20,017      
特別利益        
   支援機構資金交付金 15,803    5,436
(+3,473)
     +6,895  
 その他 395      
 合計 16,198      
特別損益 -3,819      

参考  2011/11/19  東京電力、2011年9月中間決算 


災害損失
 東電社長は、「廃炉の関係で損失を積み増している」と語った。
 廃炉にかかる費用は「2~3年、全部ではないが見通せるものは見通した」と説明したが、
 一方で「先々は見通せない。どのくらいかも不確定だ」とも語った。

損害賠償額
 中間決算での損害賠償額は8,909億円(見込み額 10,100億円 マイナス 賠償補償 1,200億円)
 東電社長は今回、賠償に必要な金額を見直したことも明らかにした。
 「2012年3月をめどに(賠償の)業務を開始したい」と語った。対応人員を3500人増やし、1万人を超す体制で取り組む。

支援機構資金交付金
 中間決算では5,436億円で、その後11月4日に、残り3,473億円の資金交付を決定した。
 今回、経産相は以下の基本姿勢を示したうえで、東電と機構が申請していた6,900億円の賠償資金の追加援助について認定した。

付記 

東京電力は4月23日、原子力損害賠償支援機構から、2,186億円の交付を受けたと発表した。5月末までに必要となる支払い見込額が計1兆22億円となったため。

 支援機構交付金   15,803億円
 政府賠償補償     1,200億円
 合計   17,003億円
     
交付済    
 2011年11月   5,587億円
 2012年3月   1,049億円
 2012年4月    2,186億円
 小計   8,822億円
 政府賠償補償    1,200億円
 合計   10,022億円

ーーー

東電と機構は3月末までに、賠償への政府支援を続ける前提となる総合特別事業計画をまとめる。
機構が1兆円の公的資金で東電に資本注入し、廃炉費用などで悪化する東電の財務基盤を強化することが柱。

計画は経産相の認定が必要となるが、計画の策定に向けた枝野経産相の主な指示は以下の通りで、東電の経営権の掌握を目指している。

公的資金による資本注入の前提として、注入額に見合う十分な議決権を要求
 (3分の2以上を視野に、少なくとも過半の議決権を取得し、経営権を掌握することを想定)
・経営責任の明確化
・電気料金原価の見直し結果を企業向け料金にさかのぼって適用
・原子力被害賠償の加速
・思い切った事業再編、不動産売却・経営合理化の加速

経産相は東電社長との会談で「資本注入額に照らし、十分な議決権を伴わない形で資本注入を求める総合計画が提出されても、認定するつもりは全くない」と強調した。

 

 

 

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