Totalは1月27日、Samsung Group との50/50JVのSamsung Total Petrochemicalsの大山コンプレックの増強を発表した。
18億ドルを投じて芳香族の第二系列とEVAプラントを新設する。
新設能力は芳香族第二系列はベンゼンが42万トン、パラキシレンは100万トンで、EVAは24万トンとなっている。
パラキシレンについては既存の61万トンを2012年に76万トンに増強する予定で、第二系列の完成で合計能力は176万トンとなる。
Totalでは、この投資は成長市場での拡大を目指す同社の戦略に基づくとしている。
JVの大山コンプレックスの製品の50%は主に中国に輸出されている。
パラキシレンは三星石化のPTA用に供給される。
三星石化はBPと三星グループのJVであったが、BPが撤退し、三星グループの企業となっている。
2006/7/26 BPが韓国のPTA事業から撤退なお、PTAのもう一つの原料の酢酸はBPと三星のJVの三星BPが生産している。
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三星グループと現代グループは供給過剰時の1988年に業界や政府の反対を押し切り、中国向け輸出を中心とするとして大山地区にエチレンコンプレックス(三星総合化学、現代石油化学)を建設した。
1998年夏に韓国・全国経済人連合会が主管して進めた五大財閥の構造調整案(いわゆるビッグディール)に基づき大山地区で隣接する三星総合化学と現代石化との統合計画が進められ、一時は三井物産、住友商事を含めた4社で基本合意書を締結したが、出資額で調整がつかず、まとまらなかった。
その後、現代石油化学はLGと湖南石化連合が買収した。
三星は2002年12月、仏石油大手トタルフィナ・エルフの化学部門であるアトフィナから資本を受け入れる覚書を結んだ。
2003年8月、50/50JVのSamsung Atofinaが設立され、三星総合化学の資産が移管された。(その後Samusung Total と改称)
2005年10月、同社は「選択と集中」戦略に基づく600億円の拡張計画を発表した。
エチレン 63万トン → 83万トン プロピレン 32万トン → 55万トン SM 67万トン → 87万トン PP 27万トン → 57万トン
その後の増強で現在の能力は以下の通り。(千トン)
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