韓国知識経済部は3月5日、UAEのアブダビで韓国コンソーシアム(韓国石油公社/GS Energy)とアブダビ石油公社(ADNOC)が、3カ所の未開発鉱区油田開発に関する本契約を締結したと発表した。
韓国の中東での初の油田開発となる。
2011年3月に韓国石油公社とアブダビ石油公社間の石油ガス分野開発協力のMOUと、油田3鉱区の主要条件契約書を締結している。署名式にはUAEを公式訪問した李明博大統領がアブダビ皇太子とともに参加した。
今回、本契約を締結した。
ムハンマド皇太子は、この契約はUAEと韓国の戦略的パートナーシップに基づくもので、今後さらに協力関係を進めたいと述べた。
アブダビ首長国のアブダビ国営原子力エネルギー会社は2009年12月に、アラブ諸国初となる原子力発電所の建設を韓国電力公社を中心とする韓国企業連合に発注することを決め、合意文書に調印した。
2010/1/5 アラブ諸国で初のアブダビ原発、韓国電力連合が受注
アブダビ首長国のムハンマド皇太子は本年1月、中東歴訪中の金滉植首相がイランの核問題などで不透明になっている原油市場について言及し、UAEに協力を要請したのに対し、「必要があれば韓国に原油を優先的に供給する」と述べた。
韓国コンソーシアムは全体の40%を出資し、陸上鉱区2カ所と海上鉱区1カ所を30年間にわたり開発・運営する。
契約対象鉱区は開発開始直前の油田で、賦存量は5億7000万バレルと評価されている。
知識経済部は「3月から事業に着手し、早ければ2014年から一部で生産を開始できると見込んでいる」とし「生産期間中は3カ所の油田で一日最大4万3000バレルの生産が可能」と予想している。
非常時には、生産した原油の100%を韓国に輸入できるとする条項も契約に盛り込まれた。
投資額は50億ドルで、韓国コンソーシアムは20億ドルを負担する。
なお、韓国コンソーシアムの権益40%のうち、GS Energyは6%を持つ。
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李明博大統領は本年2月にアブダビを訪問し、原発建設および油田開発事業の進捗状況を点検している。
また、これに先立ちカタールでシェイク・ハマド国王と首脳会談を行い、韓国・カタール高官級戦略会議の設置に合意した。
これは、原油購買、都市インフラの建設などや、長期的な未来ビジョンを話し合うもので、「両首脳が3ヵ月、6ヵ月ごとに進め具合の報告を受け、直接点検する」。
李大統領は「必要なら、夜遅くでも国王に電話をかける」という意志を示し、ハマド国王も「そうしてもらいたい。砂漠の国を未来の産業先進国に作っていく過程を韓国と共にする」と答えた。
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アブダビではExxonMobil、BP、Total と、日本の各社が開発を行っている。
2008/1/8 アブダビの石油権益は延長か
このうち、アブダビ石油(コスモ石油63%、JX日鉱日石開発31.5%)は2012年に45年間の期限を迎えるが、2011年2月に30年更新の新利権協定を締結した。
既存のムバラスなど3油田の24千バレルに加え、同程度の生産量が見込めるヘイル油田の権益も取得する。
ヘイル油田は2017~18年の生産開始を目指す。
2009/1/23 アブダビ石油の油田権益 20年延長へ
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