東洋エンジニアリングは3月28日、エジプト石油省傘下のエンジニアリング会社ENPPI (Engineering for the Petroleum and Process Industries) と共同で、同省傘下のエチレン関連製品メーカーのETHYDCO (Egyptian Ethylene and Derivatives Company) が、アレキサンドリアに建設するエチレン製造設備(年産46万トン)及びブタジエン抽出設備(2万トン)を受注したと発表した。受注金額は約6億ドルで、プラントの完成は2015年を予定。
国内で生産される天然ガスを原料に、エチレン、ブタジエンとユーティリティ・オフサイト設備を建設するもので、米国ルーマス社の最新技術をベースに、設計から工事・試運転までのEPC業務を一括請負で実施する。
これは同社が国営石油会社 SIDPEC (Sidi Kerir Petrochemicals Co.) 向けに2001年完工したエチレンプラント(年産30万トン)に次ぐ、エジプト2基目で最大のエチレンプラントとなる。
エジプトの石化事業の開発のために設立されたEgyptian Petrochemicals Holding Company (ECHEM)は2011年3月に新しいエチレンコンプレックス計画を明らかにした。
新会社の社名はETHYDCO (Egyptian Ethylene and Derivatives Company) で、株主は以下の通り。
The Egyptian Petrochemical Holding Company (ECHEM) 40% Sidi Kerir Petrochemicals (SIDPEC) 下記 30% Egyptian Natural Gas Company (GASCO) 原料供給 30%
アレキサンドリアにエチレンと誘導品のコンプレックスを建設するもので、アレキサンドリアのWestern Sahara complex で得られるエタンとプロパンを原料にエチレン、ポリエチレン、ブタジエン誘導品などを生産する。
このうち、東洋エンジニアリングは今回、エチレン製造設備(年産46万トン)及びブタジエン抽出設備(2万トン)を受注した。
Linde-KCA-Dresden は2011年9月、Univation 技術でのPE (年産40万トン)プラントの設計を受注している。
東洋エンジニアリングはこのプラント建設の受注を目指している。
この他に下記を計画している。
SM 30万トン
PS 20万トン
SBR/PBR 能力未定
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エジプトのエチレン第1号プラントを持つSIDPEC (Sidi Kerir Petrochemicals Co.) は1997年にEgyptian Investment Laws の下に設立された。
現在はEgyptian Petrochemicals Holding Company (ECHEM) が20%を出資している。
他に、Misr Bank が21%、National Investment BankとNational Bank of Egypt及びPVCメーカーのEgyptian Petrochemicals が各7%を出資している。
アレキサンドリアに下記のプラントを有している。
フィードストックはEgyptian Natural Gas Company (GASCO)から受け入れるエタンとプロパンのミックス。
Ethylene | 300 千トン |
Polyethylene ( HDPE & LLPE ) | 225千トン |
LPG | 50 千トン |
Butane -1 | 10 千トン |
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