米の非営利組織「全米発明家殿堂」による2012年の殿堂入りの授賞式が5月2日、Washington, D.C.の旧特許庁ビル(現 Smithsonian American Art Museum and National Portrait Gallery)で行われた。
米国の特許を持ち、その発見が人類の福祉に貢献していることなどを評価して選考されるもので、今回、血液中のコレステロール値を低下させる「スタチン」を発見した遠藤章・東京農工大特別栄誉教授など10名が選ばれた。
遠藤氏は日本人として初の受賞。
2008年には優れた医学研究者に贈る「ラスカー賞」(「アメリカのノーベル生理学・医学賞」)を受賞しており、ノーベル賞の有力候補とされている。
2008/9/16 米ラスカー賞に遠藤章・東京農工大名誉教授
遠藤氏は授賞式で、「子どもの頃にキノコがハエを殺すのを見て科学への情熱が生まれた。そのキノコの研究から1973年のスタチン発見に至った」と述べた。
彼自身が2000年にコレステロールが高いと診断されたが、医者から「心配するな、いい薬がありますよ」と言われたと述べた。
今回の受賞者は以下の通りで、故 Steve Jobs も入っている。
遠藤章 | スタチン | |
Barbara Liskov | コンピュータ言語、システム設計 | |
C. Kumar N. Patel | 炭酸ガスレーザー | |
Lubomyr Romankiw & David Thompson | 薄膜磁気ヘッド | |
Gary Starkweather | レーザープリンター | |
Alejandro Zaffaroni |
放出制御薬物送達システム
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故 Dennis Gabor | 光電子ホログラフィー | |
故 Steve Jobs | コンピュータ技術 | |
故 Mária Telkes | 太陽熱貯蔵システム |
非営利組織の全米発明家殿堂は1973年に米国特許庁と米知的財産法律協会により設立された。
今回を含め、470人が殿堂入りをしている。
殿堂入りリスト http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_National_Inventors_Hall_of_Fame_inductees
第一回の1973年にはThomas Edisonがただ一人殿堂入りした。
第二回(1974年)には5人が選ばれた。
電話のAlexander Graham Bell
トランジスターのJohn Bardeen、Walter Houser Brattain、William Shockley
綿繰り機のEli Whitney, Jr.2011年の殿堂入りにはリチウム‐銀バナジウム酸化物電池の発明でEsther Sans 竹内 が入っているが、彼女は同じ分野の研究者である Kenneth 竹内の妻。
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