原子力発電の正当化困難に ーGE会長

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"Nuclear 'hard to justify', says GE chief" 

7月30日付の英 Financial Times は、このタイトルでGeneral ElectricのCEOのJeff Immeltのインタビュー記事を掲載した。

シェールガス革命で天然ガスが豊富に供給され、再生可能エネルギーの選択肢も増えたことから、原子力発電を正当化することは難しくなったというもの。

Jeff Immelt氏の発言:

原子力発電は他のエネルギー源と比べて高くなり、正当化は本当に難しくなった( "really hard" to justify)。

天然ガスは安くなり("permanently cheap")、これからは天然ガスと風力発電だ。("It's really a gas and wind world today.")

天然ガスが非常に安くなり、いずれかの時点で経済原則が効いてくる。
Gas is so cheap and at some point, really, economics rule.)

世界の多くの国が天然ガスと、風力か太陽光のいずれかとの組み合わせ(some combination of gas, and either wind or solar)に向かっている。

背景には、シェールガス革命による天然ガスの10年来の安値と、福島第一原発事故後の原発の追加コストと不確実性がある。

更に太陽光パネルの価格が過去3年で75%も下落しており、ある報告では昼間電力コストと競合可能となってきている。
海上風力発電タービンの価格も着実に下落している。

なお同氏は、GE自体は全てのエネルギー源の製品を扱っているため、こうした変化が業績に与える影響は限定的との見方を示した。
"We've got them all, so in some ways when you have them all you don't have to be so smart about anything," he said.

アナリストの分析では、GEの原発関連(日立製作所と提携)の売上高は約10億ドルで、同社の全世界の売上高の1%弱に過ぎない。



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