NASAは8月5日、最新の火星探査車(Rover)のCuriosity を火星に着陸させるのに成功した。
宇宙船 Mars Science
Laboratoryは、火星の大気圏に接近するにつれて火星の重力に引かれて加速、時速2万1240キロで大気圏に突入した後は、超音速パラシュートによって減速し、クレーンで1トンのCuriosityを火星のGale Craterに吊り降ろした。
今後、Curiosityは搭載された高性能機器を駆使して2年間、火星での生命の痕跡を探る。
Curiosityはこれまでのローバーの中で最も大きく、カメラのほか、内蔵型分析実験室や掘削リグなど計10種類の観測装置を搭載し、より大きなホイールを使って、広範囲にわたっての調査ができる。
太陽電池ではなく、プルトニウム238の崩壊熱を利用する原子力電池を使用することで、季節や砂塵の影響を受けずに活動が可能だという。重量が1トン弱もあるため、従来のエアバッグ方式は使用できず、Sky Crane方式が採用された。
火星大気圏に突入し、パラシュートで減速した後、降下部分(Decent stage)がロケットエンジンを点火してさらに減速。上空約10mの地点で滞空し、クレーンを使ってCuriosityを降ろし、着地を確認した後、再び上昇し、離れた地点に落下 した。
降下には7分かかり、火星から地球までの通信に14分かかるため、リアルタイムでの操作や指示は出来ない。
作業は全て自動化され、Seven Minutes of Terrorと呼ばれる。
Curiosityの概要は以下の通り。
- 長さ 3 meters
- 幅 2.7 meters
- 高さ 2.2 meters
- 重さ 899 kilograms
画像はNASA
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