南北スーダン、石油の利益配分で合意

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石油を巡り対立するスーダンと南スーダンが8月4日、石油利益配分で合意した。

残る懸案の Abyei 地区の帰属については、南スーダンは年末までに国連とアフリカ連合の管理による住民投票を行いたいとしている。

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2011年7月9日、南スーダン共和国(Republic of South Sudan)が分離・独立した。
アフリカ大陸では
54番目の国で、国連は7月14日、国連加盟を承認した。

しかし、多くの問題が未解決のまま、スタートした。特に次の2つが大きな問題である。

1)Abyei暫定統治地域

南北の境界付近にあり石油資源が豊富なAbyeiで2011年1月に住民投票が行われる予定だったが、南北が対立し、投票は無期限延期された。

北部政府軍は2011年5月21日、Abyeiに進攻し、南部のスーダン人民解放軍との激しい戦闘の末、同地を掌握した。
国連安全保障理事会は翌22日、北部政府軍の即時撤退を求める声明を出した。

2)南スーダン産出石油の収益の南北利益配分

南部には油田の4分の3が集中するが、精製施設や輸出港へと続くパイプラインは北部にしかない。

2005年の和平合意に基づき、南北は石油収入を暫定的に折半してきたが、南部独立に際し、北部は引き続き「折半」もしくはそれに相当する「パイプライン使用料」を要求し、支払わなければパイプラインを封鎖するとした。

2011/7/23  南スーダン独立と石油問題

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2012年1月に南スーダンは、輸出用にパイプラインで輸送した石油をスーダンが盗んだと非難し、石油の生産を停止した。
スーダン側は、パイプライン使用料として差し押さえたと主張した。

この結果、両国とも元々弱い経済をさらに悪化させることとなった。

2012年3月末にスーダンと南スーダン両国軍は国境地帯で衝突、4月10日には南スーダン軍が国境を越えてスーダン領内に侵攻、油田地帯のHegligを占拠した。他方、スーダン軍は南スーダンの都市への空爆を行った。

国連は5月に双方に対し、直ちに協議を開始し、3か月以内に最終合意に達しない場合、経済制裁を行うと通告していた。

両国はアフリカ連合の主催でエチオピアで交渉を行った。

両国は今回、石油収益の配分とパイプラインの通過料で合意した。

石油のある南スーダンの独立によりスーダン側の石油収入が激減したことに対する補償として、南スーダンは一時払いで30.28億ドルを支払う。

パイプライン使用料については、2本あるパイプラインのうち、輸出用原油パイプラインについてはバレル当たり9.48$とし、製油所を経由して港まで運ぶ軽質原油のパイプラインは同11$と決めた。
スーダン側はこれまで36$を要求し、南スーダンは7.61$を主張していた。

この合意は今後3年半のもので、その後、南スーダンは引下げを交渉するとしている。南スーダンはケニア経由のパイプラインの建設を検討しており、引下げがなければ、スーダンのパイプラインの使用を止めることも考える。

2011/7/23  南スーダン独立と石油問題


その他の問題については、8月末までに交渉を終えたいとしている。
アフリカ連合は9月22日までに全ての交渉を終えるよう求めており、アフリカ連合の首脳のサミットは
Abyei地区の扱いを協議する予定。




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