Lanxessは9月5日、江蘇省常州市のChangzhou Yangtze Riverside Industrial Parkに世界最大のEPDMプラントを建設すると発表した。
能力は年産16万トン、投資額は235百万ユーロで、2015年に生産開始の予定で、必要なすべての認可は取得済み。
この投資額は同社の中国への投資で最大のもの。
原料のエチレンとプロピレンは、同地に建設中のMTO(メタノールからのオレフィン製造)プラントから供給を受ける。
付記
MTO計画はDMTO触媒のメーカーの正大能源材料(大連)有限公司 China Tai Energy Materials (Dalian)が行うもので、能力は年産33万トン(メタノール投入量 年100万トン)
同社はこの工場で最新のKeltan ACE技術を使用する。
Lanxessは2011年に DSM から310百万ユーロでDSM Elastomers部門を買収した。
DSM ElastomersはNova ChemicalsのSingle Site触媒技術の独占使用権を取得し、これをベースに効率的にEPDMを製造する触媒技術を開発、これをKeltan ACE と名付けた。
触媒廃棄物がなく、省エネで、Green technologyであるとしている。
また、油展EPDMや特殊高分子量EPDMなど、新しいグレードの生産も可能である。2010/12/20 Lanxess、DSM Elastomersを買収
Lanxessは中国をグローバルな成長戦略の基盤とみており、香港・台湾・マカオを含めたGreater Chinaで2012年の売上高目標を10億ユーロ以上としている。同社の13部門の全てが、Greater Chinaの10か所で事業を行っている。
常州市では皮革用化学品の工場(能力5万トン)を建設中で、2013年上半期に生産を開始する。
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LANXESS はEPDMをドイツのMarl(6万トン)、米国のOrange(6万トン)で生産していたが、DSMからのオランダのGeleen(16万トン)、ブラジルのTriunfo(4万トン)を加え、合計能力は年産32万トンとなっている。
DSMは1989年に出光とのJVの出光DSMを設立し、千葉でEPDM 年産4万トンの生産をしていたが、2004年9月末に千葉での生産を停止し、JVを解散した。
DSMはまた2004年に、老朽化した米国ルイジアナ州Addisの工場を停止している。
LANXESSはGeleen の能力の半分を2013年にKeltan ACEに転換する。
LANXESSは昨年末以来、ブラジルのTriunfoで世界初のバイオベースのEPDM(ブランド:Keltan Eco)を生産している。
Braskemが砂糖キビから製造するバイオベースのエチレンをパイプラインで既存のEPDM工場に運ぶ。
Bayerから分離独立したLanxessはEPDMをBayerから引き継いだBuna EPブランドで販売していたが、Buna EPのブランドを廃止し、2013年1月からブランドをKeltanに統一する。
2011/10/5 LANXESS、EPDM事業を強化
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Lanxessはまた、合成ゴムでのアジア進出を進めている。
同社は2010年5月にシンガポールのジュロン島で年産10万トンのブチルゴム工場の着工式を行った。
2013年第1四半期のスタートを目指している。
Lanxessは2008年2月、シンガポールに年産10万トンのブチルゴム生産拠点を新設すると発表した。
当初は2010年稼動の予定であったが、需要の減少を受け、二度にわたり、延期し、この期間を利用し、製造技術の更なる改良を行った。
その後2010年5月に前倒しでの再開を決定し、2010年5月に着工式を行った。Shellは、Jurong島に隣接するブコム島にある同社のコンプレックスのブタジエン抽出設備から、ブタジエン抽出後のラフィネートをパイプラインを通してLanxessに供給する。
また、本年9月11日には、この隣接地で年産14万トンの新しいネオジウム触媒ポリプタジエンゴム (Nd-PBR)の鍬入れ式を行う。
2011/6/6 Lanxess、シンガポールでポリブタジエンゴムを生産
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