武田薬品工業のロシア医薬品生産工場完成

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武田薬品は9月12日、ロシアのヤロスラブリ(Yaroslavl)に建設していた医薬品の生産工場が完成し たと発表した。
本格稼動は2014年を予定している。

ロシアの医薬品市場は2011年には147億ドルとなり、世界で11番目の市場規模にまで成長した。
2016年には 250億ドルになると見込まれている(2012年から2016年までの年平均成長率が約11%)

武田薬品では同期間に市場を上回る約15%の売上高の年平均成長率を見込んでいる。

Yaroslavl はモスクワの北東 280kmにある。

総工費は約7,500万ユーロで、生産品目はロシアでのニーズが高い主力製品 Actovegin(脳・末梢循環障害改善剤)、Cardiomagnyl(心血管疾患予防剤)、Calcium tablets(骨粗鬆症治療剤) で、 生産能力は年間 アンプル製剤9,000万本、固形製剤20億錠以上となっている。

2009年のロシアでの死因の57%が心血管疾患(脳血管障害、高血圧など)で、癌は15%。

同社のロシアの拠点は以下の通り。

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武田薬品は2011年9月30日にスイスのNycomed A/Sを96億ユーロ(株式価値+純負債ベース)で買収し、同日付で100%子会社とした。

2005-10年の世界の医薬品市場成長の約半分は新興国の成長によるが、Nycomedは新興国(ロシア、中国、ブラジル、トルコ、メキシコ、他)で前年比約30%の成長を実現している。

Nycomed 地域別売上高

武田薬品は買収のメリットの一つに、
「医薬品市場の成長を牽引する新興国における事業拡大」を挙げている。

2010年ベース新興国向け売上高は武田が 178億円だが、Nycomed は1,248億円で、合計は一挙に 1,426億円になる。  

2011/5/23 武田薬品、Nycomed社を買収


買収時のNycomedの製造拠点は以下の通りで、今回のロシアのYaroslavl 工場は同社が2009年9月に建設を決め、2010年に建設を開始したもの。

Contract
 Manufacturing sites
Production
sites
Site
under construction
Joint
Ventures
Austria / Linz
Belgium / Brussels
Brazil / Jaguariúna
Germany / Oranienburg
Germany / Singen
Norway / Elverum
Mexico / Naucalpan
Poland / Łyskowice
Norway / Asker
Denmark / Roskilde
Denmark / Hobro
Estonia / Põlva
Argentina / B.A.
Russia / Yaroslavl India / Mumbai-Vashi
(
Zydus NYCOMED Healthcare)
 ZydusのJV相手の
 ALTANA Pharma を買収

China / Guangdon
( Techpool Bio-Pharma )
 2010年 51.34%を買収


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武田薬品は8月28日に「新興国事業ミーティング」を開催した。

プレゼンテーション資料:
    ナイコメッド社買収をふまえたグローバルでの事業機会の活用
         - 新興国市場におけるタケダの戦略
         http://www.takeda.co.jp/pdf/usr/default/EMG_Full_J_120829HP_52766_2.pdf




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