韓国三星グループが節酒キャンペーン

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三星グループは、創業以来最大規模となる「飲酒文化改善キャンペーン」を実施、グループ内の全ての組織と連携し、不適切な飲酒を人事に反映していく。韓国各紙が報じた。

「酒を飲めなければ成功はない」、「酒席を避けるのはひきょうだ」、「酒は組織生活に必須だ」という誤った飲酒文化のままでは超一流企業として残れないと判断し、厳しい節酒キャンペーンを行うことにした。

飲酒の悪習を確実に変え、これからは「サムスンで酒が飲めなければ出世できない」などと言われないようにする、今後は会社の飲み会で飲酒による事件や事故が発生した場合、当事者だけでなく飲み会を開いた部署長の責任も問うつもりだと説明している。

また来年1月からは、全系列会社での新入・中途社員教育と役員養成教育で、節酒に関する講義を必須科目に指定するという。
キャンペーンの効果をさらに上げるため、年末までに全社員に「節酒誓約書」を書かせるほか、社内にアルコール相談センターも設ける。

WHOが定めた暴飲基準(一度の飲み会で男性は焼酎7杯、女性は5杯以上)を内部で適用する方針で、次の3つを飲酒の三大悪習と規定し、関連企業全体にタブー事項として周知した。

「罰酒」:飲み会に遅れた社員に罰として酒を飲ませる
「サバル酒」:サバルと呼ばれる大きな器にお酒を注ぎ、チームワークのためとして、数人が飲み合う行為
「一気飲み」:
お酒を一気に飲み干す

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2004年、サムスンの李健熙会長は内部会議で、「世界の一流企業の中で、朝から酒のにおいをぷんぷんさせながら出勤する社員がこれほど多い企業はない」と話し、「爆弾酒をやめるように」と指示した。

原爆酒:ジョッキに注いだビールの中に、ウイスキーを入れたショットグラスを入れる。
水爆酒:ジョッキに注いだウイスキーの中に、ビール入れたショットグラスを入れる。

李会長のこの発言の直後、サムスンでは大々的な暴飲・爆弾酒禁止キャンペーンが展開されたが、節酒運動は長続きしなかった。
飲酒も業務能力の一部と見なす社会的ムードに押され、うやむやになった。

今回は、「以前のような勧告にとどまらず、人事制度にまで絡め、飲み過ぎの習慣を正さなければ、出世も危うくなるという認識を植え付けたい」としている。

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専門家は「サラリーマンの飲酒文化が変わらなければ、韓国の飲酒文化そのものを変えることはできない」と指摘する。

企業の多くが志望者に対し、履歴書に飲酒が可能かどうか、あるいは酒量について記載するよう求めている。
採用時の面接が酒の席で行われる。
社員に禁煙を強制する企業は徐々に増加しているが、酒の節制を勧める企業はない。



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