BPは10月8日、テキサス州Texas Cityの製油所と米国南東部の販売ネットワークの一部をMarathon Petroleum に25億ドルで売却する契約を締結したと発表した。
売却対象は、
製油所 能力 日量 475千バレル
隣接するSouth Houston Green Power コジェネレーション設備
液化天然ガスパイプライン3本
米国東南部の4か所の販売ターミナル
この製油所は1998年のAmocoとの統合でBPの所有となった。
なお、製油所に隣接するTexas City 石化コンプレックスは製油所とは独立しており、BPのグローバル石油化学事業の重要な一部であるため、売却の対象外。今後もMarathon Petroleum所有となる製油所との間で長期的な原料供給契約を結び、やっていく。
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同社は8月13日に、カリフォルニア州Carsonの製油所と、販売設備をTesoro Corporationに25億ドルで販売する契約を締結している。
売却対象は、
製油所 能力 日量 266千バレル
隣接する400メガワットのコジェネレーション設備の持分(51%)
Wilmingtonのコークス煆焼設備(年産35万トン)
販売設備(パイプライン、貯蔵ターミナル)
ARCOブランドの販売ネットワーク(南カリフォルニア、アリゾナ、ネヴァダ)
この製油所は2000年のARCO買収でBPの所有となった。
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BP は米国に5つの大規模、近代的な製油所を持っていた。
・テキサス州 Texas City 今回売却
・カリフォルニア州 Carson 8月に売却
・ワシントン州 Cherry Point
・インディアナ州 Whiting
・オハイオ州 Toledo (Husky Energyとの50/50JV、2008年設立)
BPは2011年2月1日、
グローバルな需要の変動を背景に、米国の製油・販売事業を再編し、2つの製油所を処分すると発表した。
テキサス州 Texas City とカリフォルニア州 Carson製油所とそれらに付属する販売設備の売却先を探すとした。
同時にBPは、残りの3つの製油所を強化するとした。以下の計画を進めている。
・ワシントン州 Cherry Point | (240千バレル) | 超低硫黄クリーンディーゼル燃料、超低ベンゼンガソリンの製造 | |
・インディアナ州 Whiting | (405千バレル) | カナダの重質油の処理能力を増強 | |
・オハイオ州 Toledo | (160千バレル) | 連続触媒改質装置の追加 | |
(Husky Energyとの50/50JV) |
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BPは流出事故費用をまかなうため、また、BPの強みと成長機会を生かすため、2010年から2013年の間で380億ドルの資産売却を目標としている。(2010年7月には、2011年末までに300億ドル分の資産を売却するとしていた。)
今回の売却を含めると、累積額は350億ドルを超える。
2012/9/14 BP、メキシコ湾の非戦略的石油資産を売却
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