買収に伴い、ExxonMobilは liquids-rich のMontney shaleで545千エーカー、Duvernay shale (Kaybob)で104千エーカー、他に Alberta州の他の地域の鉱区の権益を取得する。
同鉱区での生産量は天然ガスが日量7200万立方フィート、原油やコンデンセート、LNGが日量4000バレル。
Celtic Explorationの2011年末時点の推定では、埋蔵量は石油換算で128百万バレルで、そのうち原油、コンデンセート、NGLが24%、天然ガスが76%となっている。
買収金額は1株当たり24.5カナダドルで、Celticの債務の引き継ぎなどを含め、総額31億カナダドルになる。
Celticの権益のうち、ExxonMobilが引き継がない権益がある。
British Columbia州のInga 地域、Alberta州のGrande Cache 地域の権益と、Alberta州Karrの石油・ガス資産の権益で、これらの事業を行う新会社Spincoが別途設立される。
Celticの株主はCeltic株1株当たり24.5カナダドルを受け取るほかに、Celtic株1株につき新会社Spincoの株式 0.5株を受け取る。
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Celtic Explorationの事業概況は以下の通り。ExxonMobil に移る権益以外も含む。
Celtic Explorationによる2012年の生産の見通しは以下の通り。(青字はExxonMobilに移らない権益)
2011実績 2012予測 2012年末 Oil (bbls/d) 3,789 5,385 8,200 Natural gas (mmcf/d) 74.54 99.69 130.20 合計 (BOE/d) 16,212 22,000 29,900 地域別 Kaybob/Fir 11,300 14,400 Resthaven/Grande Cache 8,900 13,300 Inga/other 1,800 2,200 合計 (BOE/d) 22,000 29,900
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ExxonMobil は2009年12月21日、XTO
Energyを410億ドルで買収すると発表した。
XTOは米国のみで操業する非在来型天然ガス生産大手で、シェールガス、タイトガス、コールベッド・メタン、シェールオイルなど、合計換算
45兆立方フィートのガス資源を有しており、Barnett, Fayetteville, Haynesville,
Marcellusなど主要シェールガスの全てで開発を行っている。
ExxonMobilの最大の狙いはシェールガス開発技術の適用ノウハウ(人的資源)の獲得とされる。これらのノウハウは、非在来型ガスのみならず、世界の在来型及び非在来型石油に適用可能。
ExxonMobil のCEOは2010年1月、米議会で証言し、XTO買収がシェールからの天然ガス生産拡大につながり、環境に害を与えることなく米経済を押し上げるとの見通しを示した。
今回のCeltic Exploration買収について、ExxonMobilは以下の通り述べている。
今回の買収でExxonMobilの北米の非在来型石油資源に大きなliquids-rich 資産を加えることとなる。
ExxonMobilの資金面、技術面の強みと、タイトガス、シェールオイル・ガス、コールベッドメタンなどの開発に強みを持つ子会社のXTO Energyの力を合わせると、新規取得資産の価値を最大化できる。
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