旭硝子、ADEKA、カネカ、信越化学工業、及び三菱化学は11月12日、5社の共同出資会社の鹿島電解と鹿島塩ビモノマーの運営に関して正式合意したと発表した。
2011年12月に旭硝子、ADEKA、カネカの3社が両JVへの出資を引き揚げ、信越化学および三菱化学が出資を継続し、信越化学の子会社として運営を行うという基本合意を行い、具体的な条件等の協議を進めてきたもの。
鹿島コンビナートの電解・VCMも5-6割の低稼働が常態化しているとされ、製品引き取りはほぼ信越化学だけとなっているとされる。
このため2011年3月の東日本大震災で止まった設備を復旧せず、能力を削減して稼働率を高める。
撤退する3社は設備縮小などには協力し、70億~100億円の費用を負担する。
また、これに合わせ、鹿島北共同発電の能力を削減する。カネカはVCMからの撤退で、VCMを高砂から送り、特殊品とペーストのみを生産するとされている。
2011/9/19 鹿島コンビナート 電解・塩ビ再構築
再編完了後(2012年12月下旬の予定)の形は以下の通りとなる。
現在、鹿島電解が行っているバース設備(製品又は資材の受入及び出荷のための港湾設備)の運営については、新たに共同出資会社として、鹿島バース㈱を設立して移管する。
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三菱化学は2012年6月11日、鹿島事業所の基礎石油化学事業の構造改革を発表した。
鹿島第1エチレンプラント及び第1ベンゼンプラントを停止(2014年の定期修理時に停止)、鹿島第2エチレンプラントの増強 (+5万トン/年)、OCU設備(プロピレン年間生産能力15万トン)の稼動維持に向けた設備対応、事業所内の配管整備を行う。
生産能力(非定修年、千トン/年)
現 在 停止後 エチレン 1E 390 0 2E 490 540 計 880 540 ベンゼン 1Bz 90 0 2Bz 180 180 計 270 180
2012/6/27 三菱化学、鹿島事業所における基礎石油化学事業の構造改革
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