公取委、自動車メーカー発注の自動車用部品コンペ参加業者に 排除措置命令と課徴金納付命令

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公取委は11月22日、自動車メーカーが発注する自動車用部品のコンペ参加業者に対し、 排除措置命令及び課徴金納付命令を行ったと発表した。

各社は遅くとも2000年11月ごろから、自動車メーカーがモデルチェンジした後も同じ企業が受注し、価格も下がらないようにするため、受注予定社や提示価格を調整していた。

対象企業と違反案件、排除命令対象(上段、〇印)、課徴金対象(下段)と課徴金は以下の通り。(課徴金単位は千円)
課徴金合計は3,388,830千円に達する。

  ホンダ スズキ ホンダ スズキ スズキ 日産等 富士重 ホンダ 富士重 合計
オルタネータ オルタネータ スタータ スタータ ワイパー ワイパー ワイパー ラジェター
電動ファン
ラジェター
電動ファン
三菱電機
581,390
30%減 

388,790
30%減 

5,140
30%減 

434,990
30%減 
          4件
1,410,310
ミツバ    
18,380
 
 375,040

573,800

140,290
    4件
1,107,510
ティラド              
672,350
  1件
672,350
カルソニック                
198,660
1件
198,660
日立
オートモティブ
 
 
          2件
日立製作所  
 
         
デンソー
免除

免除

免除

免除

免除

免除

免除

免除

免除

違反 2社 4社 3社 4社 2社 2社 2社 2社 2社 7社
延べ23社
排除命令 1社 2社 2社 2社 1社 1社 1社 1社 1社 5社
延べ12社
課徴金命令 1社 1社 2社 1社 1社 1社 1社 1社 1社 4社
延べ10社
課徴金額 581,390 388,790 23,520 434,990 375,040 573,800 140,290 672,350 198,660 3,388,830


ミツバは旧称三ツ葉電機製作所、ティラドは旧称東洋ラジエーター。

日立製作所は、2009年7月1日付けで日立オートモティブシステムズに、新設分割により自動車用オルタネータ及び自動車用スタータに係る事業を承継させ、以後これらの事業を営んでいない。

日立オートモティブは2件に参加し排除命令は受けたが、受注がなく課徴金はなし。

デンソーは全ての事案に参加しているが、
課徴金減免制度の適用を受け、排除命令も課徴金も免除された。

三菱電機は課徴金減免制度で30%の減免を受けた。

 

デンソーのみが全ての事案に参加している。

この場合、課徴金が5割増しになる「主導的役割を果たした事業者」である可能性がある。

単独で又は共同して、当該違反行為をすることを企て、かつ、他の事業者に対し当該違反行為をすること若しくはやめないことを要求し、依頼し、又は唆し、当該違反行為をさせ、又はやめさせなかった者

しかし、課徴金免除の対象外となるのは、「違反行為をすることを強要し、又は当該違反行為をやめることを妨害していた場合」であり、それ以外は免除の対象となる。





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