中国各地で1月11日ごろから大気汚染が悪化し、当局が市民に外出を控えるよう"警報"を出す事態になっており、北京では死者も出た。
北京などでは晴天が続いて放射冷却現象が起き、地表近くの高湿度の空気が飽和状態となった。
風も止まって濃霧が発生。空気中に汚染物質が滞留し大気汚染が悪化した。
車の排ガスなどに含まれ、肺癌などを引き起こすとされる直径2.5μm以下の超微粒子物質「PM2.5」の濃度が国際基準の3倍近くまで上昇し、6段階ある大気質指数(AQI:Air Quality Index)も最悪の水準に達した。
北京市当局はこの日、大気汚染を減らすため、58の企業に営業を停止させ、問題解決に取り組む姿勢を強調した。
北京の日本大使館も14日、在留日本人に対し、不要不急の外出を避けるよう注意を呼びかけた。
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大気質指数(AQI:Air Quality Index)は下記の通り、PM2.5の濃度を基準にしており、100以下が問題なし。
AQI | PM2.5 μg/m3 |
分類 | 健康アドバイス |
0~50(緑) | 1~15.4 | 優 | 通常の活動が可能 |
51~100(黄) | 15.5~40.4 | 良 | 特に敏感なものは長時間又は激しい屋外活動の減少を検討 |
101~150(橙) | 40.5~65.4 | 軽微汚染 | 心臓・肺疾患患者、高齢者及び子供は、長時間又は激しい屋外活動を減少 |
151~200(赤) | 65.5~150.4 | 軽度汚染 |
心臓・肺疾患患者、高齢者及び子供は、長時間又は激しい屋外活動を中止
すべての者は、長時間又は激しい屋外活動を減少 |
201~300(紫) | 150.5~250.4 | 中度汚染 |
心臓・肺疾患患者、高齢者及び子供は、すべての屋外活動を中止
すべての者は、長時間又は激しい屋外活動を中止 |
301~(赤褐色) | 250.5~ | 重汚染 |
心臓・肺疾患患者、高齢者及び子供は、屋内に留まり、体力消耗を避ける |
各地の現状は http://www.aqicn.info/
2013年1月15日朝11時の北京のAQIは153だが、1月14日の最高値は661の重汚染となっている。
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四川省成都市の場合、1月15日朝11時で重汚染の426、2日間の最低でも235である。
上海の場合は、2日間の最高が226、最低は84であった。
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