Dow、日本ユニカー持株を売却

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東燃ゼネラル石油は1月31日、東燃化学とDow子会社Union Carbide (UCC) との50/50JVである日本ユニカーのUCCの全持株を取得することで合意したと発表した。
本年第3四半期をめどに合弁関係を解消し、100%子会社とする。

日本ユニカーのLDPEの高圧電線被覆分野は、高度な技術のもと国内でも希少な製品として高い競争力を有しており、東燃化学は今後同分野を化学部門の柱のひとつとして強化していくとしている。

Dowも1月31日の決算発表会でこれを発表した。
Dowは2012年12月にコアでない資産10億ドルを2年間で売却する方針を発表しており、その一環であるとしている。

DowはサウジのAramcoとのJVと米国でのシェールガスを利用しての石化再開発に注力しており、現在の日本市場は処分すべき非コア事業である。

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日本ユニカーは1961年に日東化学工業とUCCの合弁で日東ユニカーとして設立され、1962年に高圧法LDPEの生産を開始した。
1965年に日本側が日東化学に出資した三菱レイヨンに代わり、社名を日本ユニカーと改称した。

1980年に日本側が東燃石油化学(現東燃化学)に代わった。

2001年にDowがUCCを統合した。

現在の能力は、LDPEが 180千トン、LL/HDPEが120千トンで、合計300千トンとなっている。

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東燃化学は日本ユニカーとは別に、川崎にHDPEプラントとPPプラントを持っていた。

HDPEは1979年に昭和電工から川崎のプラントを購入したもので、大分石油化学コンビナートヘの集中を目指す昭電と、エチレン誘導品を強化拡充しようとする東燃石化の利害が一致した。

PPは1974年にExxonから技術導入した。

三菱化学と東燃化学は、両社のポリオレフィン事業の統合し、日本ポリケムを設立し、1996年9月に営業を開始した。
当初は50/50の出資であったが、1998年の増資時に三菱 65%、東燃 35%となった。


この時点で、日本ユニカーのポリエチレン事業(電線被覆グレードを除く)の参加について交渉したが、まとまらなかった。

2001年6月、日本ポリケム日本ポリオレフィン(昭和電工と日本石油化学の事業統合会社)はポリエチレン事業について、また、日本ポリケムとチッソは、ポリプロピレン事業について、それぞれ両社の事業を統合することにつき検討を開始することで合意したと発表した。

しかし、公取委は、日本ポリケムの親会社の東燃化学を通じて新会社が日本ユニカーと結びつくことを問題とした。
新会社と日本ユニカーを加えると、LDPEの合算販売数量シェア・順位は約45%・第1位となり、上位3社累積シェアは約80%となるとした。

このため、三菱化学と東燃化学が交渉し、2003年6月に三菱化学が日本ポリケムの東燃化学保有株式を全て買取った結果、統合が承認され、日本ポリエチレンが2003年9月、日本ポリプロが2003年10月に営業を開始した。

 


三菱化学は2012年6月、日本ポリエチレンと日本ポリプロが川崎のHDPE(52千トン)及びPP(89千トン)工場各1系列を2014年4月に停止すると発表した。

これはいずれも旧東燃化学のプラントで、これにより、日本ユニカーのプラントのみが残ることとなった。

2012/7/9 三菱化学、旧東燃化学川崎のPEとPPを停止へ

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東燃ゼネラル石油は2012年6月に、ExxonMobilからエクソンモービル有限会社の持分の99%を取得した。 ExxonMobilは東燃ゼネラル持株の一部を売却し、持株比率を22%に落とした。

2012/1/30 ExxonMobilが東燃ゼネラル石油から実質撤退

この結果、日本ユニカーは実質的にはExxonMobilとDowの子会社であったが、以下の通り、ExxonMobilから自立した東燃ゼネラル石油の事業となる。

                    ↓ 2012/6

                      今回         




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